古庄悠泰
デザイナー。雲仙市小浜町在住。デザイナー城谷耕生氏に師事。雲仙市小浜町のデザイン事務所・studio shirotani勤務。デザイン業務の傍らショップカフェ・刈水庵の店長を務める。小浜の景色、文化、温泉、人の温もりに惹かれ、2016年、景色デザイン室を設立。長崎県内を中心に、旅館・農業・クリニック・神社・製造業・ショップ・飲食店・個人作家など様々な分野のグラフィックデザインに取り組む。『おもしろい地域には、おもしろいデザイナーがいる:地域×デザインの実践』(学芸出版社)他に掲載。
「ラグビーやってて学んだことは、一人で何でもできるって思い込みはよくないってこと」 「城谷耕生さんと出会いはその生きざまにカミナリに打たれたようでした」 「つながりから仕事は生まれてきます」 「小浜のサイズ感が気に入ってます」 「デザインは外にあるものを磨き上げること」 「各依頼者はその道のプロ。多くを学ばせてもらう」 「誰かと一緒に作るほうがいいものができる」 「自分が開いていれば相手が同じフィールドに入ってきてくれる」 「いきなり自分の考えだけでカタチつくっても弱い。外の世界と自分の考えをかけ合わせて私のデザインになる」
収録場所:サンマルクカフェ
収録日:2023.11.18
放送時間:8分56秒
岩永嘉人
画家。長崎市在住。83.84.85西日本美術展/84.86北九州絵画ビエンナーレ展/91.93「風の芸術展」/92.94.96現代 日本絵画展/92安井賞展賞候補/92日本海美術展受賞/94別府現代絵画展/94青木繁記念大賞展/00英展 以後コンクール出品をやめる。個展(東京、長崎)グループ展(東京、大阪、福岡、久留米、鹿児島、都城、長崎、ソウル、アルバカーキー等)。長崎新聞にて 「ビ・ビッと美術」を連載(2011.4~2013.3)。
「魚眼カメラで空を撮ると四隅は真っ暗。これを描けばすべての空間を描くことになります。水面下を描くということに」 「私の作品は近づいてみてほしい」 「60工程を経て頭の中にある完成したかたちを目指していくんです」 「具象をやっていたとき世紀末の物語を求めていました。しかし徐々に過剰になってモノを消していきました」 「県展の審査もやっています。写真をトレースした作品などもってのほかです」 「日本武道館の舞台装飾の大道具のバイトしていました。ベイシティローラーズ、クイーン、キッス、デビット・ボウィ」
同席:岩永氏奥様
収録場所:岩永邸
収録日:2017.05.17
放送時間:5分31秒
古賀正裕
グラフィックデザイナー。長崎市在住。ヒアリングを中心としたコンセプト立案から、シンボルマーク開発、広告デザイン、商品パッケージ、書籍デザイン、店舗プロデュース、ウェブデザインなどを行っている。主な仕事にナガサキリンネ、じゃがメル、季刊「樂」、ダンボール遊園地、しあわせしいたけ等。
グッドデザイン賞2018受賞。長崎デザインアワード2018大賞受賞。企画展「NIPPONの47人 2015 GRAPHIC DESIGN」長崎県代表。
上のインタビューは次の二つの作品を主な対象として創作の現場をお聴きしたもの。長崎デザインアワード2013でデザインを手がけた沖田製菓舗「おきたのなめらか和ジャム」銀賞受賞。
「『沖田のなめらか和ジャム』は、30代女性に和菓子のあんこを先入観なく手に取ってもらうためのデザイン。このときは7種類の味ごとにパッケージを印刷していてはコストがかかるのでラベルを張るかたちにしました」 「『じゃがメル』のパッケージは段ボール箱のミニチュア化。感性的なコピー、理性的なコピーを両側面に配して男女に、裏面に外国人に向け英語を配しました」 「世の中的に、モノのデザインは終了していて、コトのデザインに移っています。経験自体が商品であり、それをプランニングすることがデザインの方向性だと思います」
同席:諏訪ノ森店主
収録場所:諏訪ノ森
収録日:2014.2.8
放送時間:5分43秒
西村江美子
Gallery EM(ギャラリーエム) オーナー。長崎市在住。
Gallery EMは2008年にオープンした私設の現代アートギャラリー。以来、一貫して質の高い作品展が開催し続けられており、長崎県における現代アートの守護神的拠点として注目される。水辺の森公園、長崎県美術館、出島ワーフ、長崎港、オランダ坂、グラバー園と美しい長崎を象徴する環境に立地する。その後、長崎市新中川町3-10に移転。
「美術史上で好きな作家は、タピエス、クレー、ロスコ、ポロック、カンディンスキーなどですね」 「直付けなので毎回壁の修復に1週間ほどかかります」 「初回に開催した小林健二さんにオファーをお受けしていただけたら、ギャラリーをオープンしようと思っていたのです」 「印象に強く残っている方をあえてあげるのならば釣谷幸輝さんですとかみいださかえさん、山口敏郎さん、そして佐賀在住の塚本猪一郎さん」 「一番のよろこびは、展示を終えて音楽をかけ一人でぼうっとしているときですね」 「アートをもう少し生活に取り入れ身近に感じていただきたいなと思います」
同席:しげの
収録場所:Gallery EM
収録日:2013.7.27
放送時間:5分11秒
小島健一
地下の達人。「社会科見学に行こう!」主宰。埼玉県出身。各地の工場や産業遺構を取材し本にまとめるカメラマン、ライター、イベントコーディネーター。2011年10月から3年間「地域おこし協力隊」として長崎の池島に拠点を移し、炭鉱施設が豊富に残る産業遺産の宝庫「池島」の情報を発信し知名度アップに従事。
『ブラタモリ 長崎編Ⅱ』への出演や、軍艦島3D動画に関わる。
著作:『ニッポン地下観光ガイド』、『社会科見学を100倍楽しむ本』、『社会科見学に行こう!』、『見学に行ってきた。―巨大工場、地下世界、廃墟…』
「関東では『ニッポン地下観光ガイド』を出したので地下の達人という紹介をされていました。その第二弾を作ろうとして池島取材をしたのが、池島との関わりの始まりです」 「今まで見学した場所で最もよかったのは、黒部第四発電所、それと首都圏外郭放水路。九州の中では池島」 「池島で生活する分は不自由はないです。ネットの存在は大きいですね」 「地方在住で発信していくノマド的生活は、時代的にそこまで行ってないんじゃないかと思います」 「情報が東京中心に回っていては地方の人が地方を見なくなるのじゃないかと」
同席:伊東春香、ひろせ酒店店主
収録場所:池島「ひろせ酒店」カウンター
収録日:2013.3.6
放送時間:5分24秒
安藤真由
造形作家。諫早市在住。2005年頃から様々なグループ展や公募展に出品するなど制作活動を展開。ほとんどは半立体作品で、光や影は作品に不可欠な要素となっている。行為をそぎ落とし、素材本来の表情や光と影のコントラストを平面上でいかに美しく魅せるかが追求されている。
ART STREET SASEBO展 コンテンポラリーアート99 真実と感性を表す芸術家たち展 ダイワハウス×7人の作家展 日韓交流展 新人選抜展(銀座) 上野の森美術大賞展 行動美術展の損保ジャパン美術財団賞等。
作品はこちら。
「くどくならないように気掛けています」 「作品を感情のはけ口にしてもいい作品にはならないと思います」 「自己主張をせず、でも存在感のある作品を」 「もうつくれないんじゃないかとか、もうこれが最後なんじゃないかとか、そういう恐怖は常にあります」 「制作は時間的にはあっという間です」 「降りてくる瞬間はあります」 「好きな作家はクリスト、マイケル・ハイザー、ナンシー・ホルト。絵描きでしたらタピエス」 「様々な偶然と機会が重なって、今私がここにいるのだと」
収録場所:カフェ豆ちゃん
収録日:2013.1.5
放送時間:5分12秒
下妻みどり
ライター。長崎市在住。レポーター、テレビディレクターなどの「ター」を渡り歩きつつ、長崎での生活とそれを形作っているものについて、考え、書き、描く。「長崎生活文化研究所 トンビ軒」主宰。これまでの著書『長崎よりみち散歩』(ながさきプレス)、『長崎迷宮旅暦』(書肆侃侃房)に続き、2012年9月『長崎おいしい歳時記』(書肆侃侃房)を刊行。
制作にあたったTV番組「太鼓山の夏~コッコデショの131日」(NBC長崎放送)は平成17年日本民間放送連盟賞優秀賞受賞。他、雑誌広告記事執筆、番組制作多数。
「食べるということは自然の営みであり本来商品にすることではないのです。現代は食べ物から味だけを切り離し商品化しています。それは幸せになる道ではないと思います」 「風潮として自分でつくる一手間をあきらめ消費者になっているのではないかと」 「お母さんが土地のものではないものを食べて赤ちゃんにお乳を与えると微妙に飲まなくなるんです。土地と人間のつながりは思っているよりも強いんですね」 「この本では長崎のいろんなものをさらりと書きたいと」 「大学で学んだ民俗学が巡り巡って戻りつつあるようです」 「死ぬ前に何を食べたいかというと……」
収録場所:諏訪の杜
収録日:2012.9.23
放送時間:5分11秒
大浦一志
現代美術作家、グラフィックデザイナー、武蔵野美術大学共通絵画教授。'92年8月から、東京(自宅)と雲仙普賢岳災害被災地を往還し、残骸物の掘出し等を行い定点観測を続け、自然と人間の関係を見つめる「普賢岳プロジェクト」を進行中。'97年「第26回現代日本美術展」毎日現代美術大賞、'05年「第39回造本装幀コンクール展」日本印刷産業連合会会長賞ほか。'12年「大浦一志:自然と人間 雲仙普賢岳との20年」埼玉県立近代美術館。パブリックコレクション:世田谷美術館、北海道立帯広美術館、埼玉県立近代美術館。若き日、雑誌『ポパイ』の立上期エディトリアルデザインや、NHK『シルクロード』ビデオパッケージデザイン等を手掛ける。
「雲仙被災地には毎年、20年間で36回入ってます。場所は深江町、(旧)大野木庭小学校より300mぐらい上です」 「そこに玄関の扉だけが残り立っていて、写真だけでは捉えきれないと感じ掘り越したのがきっかけです」 「現代は情報だけ受け取って分かった気になっています。現地の膨大な土石の量を見て全く違うと」 「自然は視覚の醜さや痛みを消してくれます」 「自分の内側から掘り起こした言葉を、自分の肉体を通し大地に穴を掘り埋める。その後、掘り起し言葉に対する疑問を感じる。この往復を行うということ」 「定点観測点の下には縄文晩期の遺跡があります。この現代と縄文時代という時間軸を公開できないかと」 「土石流の被災民家跡の展示はありますが火砕流のそれがないんです。定点観測点に遺構公園を創れないかと」
同席:伊藤昭博、田屋敷酒風散人、美和
収録場所:網元
収録日:2012.8.14
放送時間:9分49秒
プロデュース:田屋敷酒風散人、美和
マルモトイヅミ
漫画家。1992年、少女漫画誌「ボニータ(秋田書店)」にてデビューの後、さまざまな雑誌で作品を発表。イラストレーターとして科学本の挿し絵を描いたり、また地元でのフリーランス活動にも力を入れている。2010年、被爆体験継承のための、新たな漫画プロジェクト「ニアメモーロ」を立ち上げ、2011年に「マンガで読むナガサキ(タイピントギャラリー)」を上梓。長崎市美術振興会会員、路上観察学会アルキメデス会員。
「ニアメモーロの立ち上げは被爆者の方から『裸足のゲン』のようなものを描けばと言われていたのがきっかけです。その方が亡くなって、いけない本格的にやろうと」 「震災にあったクライストチャーチ出身者から『南山手から駅までビルが全部ない光景を想像してみて』と言われました。私たちは親から被爆のことを聴いているけれど、彼女のようにはリアルに捕らえられていないなと感じて」 「今までに10人近くの方にお話を聴いています」 「これらの作品を描いていると。架空のものではないので芯がぶれません」 「お話をお伺いすると、あらためて大正から昭和初期の日本の豊かさも感じます」
同席:岡野雄一、岡野氏御夫人
収録場所:諏訪の杜
収録日:2012.8.3
放送時間:7分37秒