レトロなる古民家ダイニングバー
猪ノ口屋
長崎に来たなあと、色濃いシチュェーションを
客人に残したいならば、
この店は強烈だ。
街角を曲がり現れる外観がこれなんだから
すこぶるだ。
「あ、これはサイトにでも案内してもらわないと
選び着けなかった店だ」とあなたは思われるだろう。
由緒正しい酒屋さんの自宅を呑む場所に開放した。
古民家の雰囲気が空間に漂っている。
部屋では椅子に座って呑む。
私の愛でるシルバーエイジズ倶楽部も
ここで一献傾ける。
時々、こんな店はコースで注文しないとならないような
圧迫するなにかがありがちなものだが、
この店にはない。
酒の進むにまかせ、箸の進むにまかせ、
気の向くままに一品づつ注文しては、
会話を弾ませる。
そんなことが許される。
店内に入ると、まず酒屋としての洒落た空間があって、
その後に写真のような細長いカウンターバーがある。
ここで小粋に飲むのもいい。
その奥に足を運ぶと古民家空間となって
客はネクタイを緩ませる段取りになっている。