長 崎 の 酒 場

 

透明なくつろぎかた

長崎県美術館カフェ



長崎県美術館は、海に近接する運河を
跨ぐように建てられたガラス張りの建物だ。
カフェは二階の「橋の回廊」にある。
窓際のカウンターは、これまたガラス製で、
運ばれてくるグラスもガラス製。
そして足下の床の一部もガラス製。
そこにぼうっと座り、
カウンターに写る雲越しに、足下の運河を眺めていると、
まるで自分が空中に浮遊しているかのような錯覚に
トリップする。

と言いつつも、ここでのくつろぎには、TPOがいる。
それはカフェが、客自体をディスプレイとするように
設計されているからだ。
外から、そして館内を行き交う人々から
視線を軽く浴びながら、ひとときをくつろぐ。
たとえば美しい女性とふたりで過ごすにはいい。
人から見られ慣れている人と、オープンな関係で
楽しむには、もってこいの劇場型のスペースだといえる。


このカフェの夜の顔を知る人は少ない。
そう、夜の美術館カフェこそ
穴場指南として掲載するに値する。
なによりも昼間からは想像できないほどに
閑散とした贅沢があなたを待っている。
しゃれたライティングに浮かぶこの空間を
夜の7時まで、ゆったりと楽しむことができる。
そして嬉しいことに、
無料コンサートがホールでしばしば開催される。
開館時間は夜8時までだ。
美術館入場料なしでカフェだけの利用もできる。

つまり、コンサートや美術展にふらりと立ち寄りつつ、
ハムのオードブルで、ビールやワインを楽しむ。
カウンターの前には、広がる公園の夜景。
そんな美術愛好家にはたまらないシチュエーションが
夜の静けさの中で、あなたを待っている。

蛇足だが、休日の昼間に立ち寄ってはいけない。
とびきりの美女が疲れ果て、化粧も落ちかかって
呆然と立っているような様に出会うことになるから。

 

 

Plofile まつを


デザイナー。長崎市・島原市との多拠点生活化。人生を楽しむ。仕事を楽しむ。人に役立つことを楽しむ。座右の銘は荘子の「逍遙遊」。↓これは私の作品たち。

「よくこんな事をする時間がありますね」とおたずねになる方がいらっしゃいます。こう考えていただければ幸いです。パチンコ好きは「今日は疲れたから、パチンコはやめ」とは思わないもの。寸暇を惜しんでパチンコ玉を回します。テレビ好きも、疲れているときこそテレビをつけるもの。ここにアップしたものは、私が疲れたときテレビのスイッチを押すように作っていったコンテンツです。