京都迎賓館プレミアムガイドツアー
京都迎賓館
旅の冒頭から、ガツンとくる訪問地。建物全体が身を正してお入りくださいって言ってる。
脱鹿鳴館
鹿鳴館時代を笑ったビゴーの絵です。京都迎賓館は見事に脱鹿鳴館をやり遂げています。お見事。
ここは海外から迎えた来賓に、「これが日本美でっせ」って見せるための粋を集めた空間。たとえばベルサイユ宮殿なんか思い浮かべるとよく分かるんだけど、デコラティブでしょう? ここはその正反対で抑制された粋さが満ちてるのが嬉しい。
そう、ジャポニスムは西欧のモダニズム芸術に重要な影響を与えたからね。これ忘れちゃいけない。日本人の線や面や色使いってモダンなんだよ。それは家紋とエンブレムを見ても分かる。やっと日本人が自分たちの文化を胸張れるかんじになったね。よかった、よかった。
北側には「奥」と呼ばれているところがあって、賓客の宿泊のための施設らしい。ちなみに大奥とは違うみたい。
2005年に開館したんだけど、京都でも知らない人多いみたいね。
プレミアムガイドツアー
私たちはプレミアムガイドツアーに参加。期間限定で開催され、一般ツアーでは公開されない場所を閲覧できました。所要時間は1時間50分。参観料金は大人5,000円。申し込みは下のリンク見てね。
ツアーの最初には、薄暗いアプローチが施されている。陰翳礼讃ね。この空間は訪れる者を「これから異世界にアクセスするのだよ」と思わせてくれ素晴らしい。というか、これから「素晴らしい」の連続だったんだけど。
桐の間
和の晩餐室。庭屋一如の空間が広がっている。座卓は海外の賓客にも利用しやすい掘炬燵形式。座椅子の背には日本国政府の紋である五七の桐が蒔絵で描かれ、欄間「日月」には江里佐代子による截金。
※庭屋一如……庭と建物が一体となり美しく調和しているさま。
和舟 池に遊ぶこともできる。ここにも陰翳礼讃が。
聚楽の間
晩餐会などが行われる際に、招待されたゲストや随員の待合などに使用。椅子のファブリックは西陣織、釘隠には「むすび」のデザインが施されている。
滝の間
出典:内閣府京都迎賓館 X
和室。巨石を中心に組まれた大滝を配した庭園に面する。
この間と次の水明の間がプレミアムツアーで案内されるところ。
水明の間
出典:クラブツーリズム
首脳会談などに用いられる。庭の設計の視線中心点がこの部屋だったんだなと、この間に入室するとよく理解できる。
夕映の間
大臣会合や、立礼式の呈茶など多目的に利用できる会議室。この部屋がシンプルなのは、見渡せる庭のすばらしさに目線をいかせるためだろうな。
藤の間
椅子席で最大120名まで利用可能な晩餐室。正面の壁面には、藤を始めとする39種類の四季の花々を描いた綴れ織麗花。
舞台扉にも人間国宝の江里佐代子による截金が施されている。実に細かい。これやってたら長生きできないよなあ。62歳で没。
閑院宮邸跡
京都御苑を歩いていると、砂利で足がやられます。きっついなあと言いながら、出口に向かっていると出会った閑院宮邸跡。ここで一休憩。
観光特急あおによし
京都から奈良への移動に利用しました。1号車のオシャレなツインシートで、カウンターで購入してきたスタウトビールを味わいつつ大和路を走る。こんなのに乗ると移動じゃなくって、旅行してるって感じ満喫できます。「あをによし」って奈良にかかる枕詞ね。
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あおによし ならのみやこは さくはなの におうがごとく いまさかりなり
2024.01.23