長崎の
キャンプ場

 

鍋山の湯、へびん湯、鶴の湯、かに湯、ラムネ温泉

九州の秘湯



ここにおらせられるお二人を、何と心得る。なにを隠そう「名人」の名を冠され賞される温泉博士なるぞ。


ご存知の方も多いと思うが、別府の湯では温泉を巡った度合いによって、達人度を等級に分け認定する制度がある。お二人のように最高位の「名人」ともなると、金の刺繍の入った黒帯ならぬ黒タオルが授与されるのだ。
今回は、名人アカサカさんとGSさんに誘っていただく「秘湯の旅」と相成った。お世話になるのは、じだらくさんと私。本日は雨の中、別府の代表的三秘湯を巡る。


    たとえば写真のように、名人は温泉本の特集に温泉道のあり方をコメントされたりなさるわけである。この写真に載っているアカサカさんは、個人所有の温泉を巡るマニアだ。

 

■鍋山の湯

この湯は、三秘湯の中で最も野趣溢れる。
昨日からの雨のせいもあって、分け入っていく山道はボコボコの状態だ。RV車と、名人の案内がなければとても行けるところではなかった。車を降りてさらに、写真の状態の道というか、川というか、そんな荒地を10分ほど歩く。


すると、開けた谷あいに出て、そこに湯煙が上がっているわけだ。


雨である。かまわぬ。湯舟に浸かれば、同じく濡れる。服を岩に脱いで、傘をかける。湯船に浸かる。う~い。極楽。温度はいつも熱すぎるほどだという。水とお湯、二つのパイプが引いてあり、温度調節が可だ。

「どれ、泥湯の方にも行ってみましょう」と名人。
「ここからは見えにくいんですけど。あの高まったところに泥湯があるんです」


「え?ここには他にも湯船があるんですか?」
というわけで写真のごとき勇姿で出発。ここは温泉マニアのヌーディスト楽園なのであった。周囲は大自然。海側は開け、晴天時は別府の街並みが睥睨できるらしい。
当日は私たち以外人影なし。そうそう途中で、軽に乗った若い女性人が道を見て躊躇していた。あの車ではとてもここまでは無理だ。

 

■へびん湯

この湯は、三秘湯の中で最も詩情豊かな湯だ。


へびの湯というぐあいだから、おどろおどろしい絵を頭に描いていたのだが、さにあらず。なんとも詩的な湯だ。名前でずいぶん損をしているな。
あなたが「考えられる限りロマンチックな露天風呂を想像して」と言われて出てきたようなロケーション。写真でおわかりいただけようか。深い森の中、清流が音を立てて流れている。その川岸の木陰の中に、湯船がある。適温。あたりにはマイナスイオンと、小鳥たちの鳴き声。

ここも名人の案内がなければ、とてもたどり着けない。道は悪路で、サイン一つない。だからこんな信じられないほど豊かな詩情が残っているのだ。確かにこれを模したような高級旅館の露天がありはする。けれど、この妖精でも飛んでいそうな雰囲気はとても再現できまい。

    名人達の動向には常人の及ばぬところがある。

    1. 情報網が半端ではない。実は、鍋山の湯で、本州から来たという青年と会った。北九州ナンバーのレンタカーに乗った青年だ。彼と分かれた後、名人達曰く「昨日、某温泉サイトで、二人が別府入りすると書いていたが、彼はその一人なんじゃないかな」。秘湯は全国区の温泉マニアと出会える聖地なのだ。もちろん名人は、温泉の場所からその成分まで驚くほど頭に入っている。

    2. 興味のない温泉はさっさと上がる。例えば泉質が気に入らないならばさっさとあがる。

 

■鶴の湯


この湯は、三秘湯の中で最も清潔感漂う。
この湯もまた「霊園の上にある湯」というフレーズで、とんでもない光景を思い描いていた。しかしながら出かけてみると、青く澄み切った湯がこんこんと溢れている。霊園も視界に入らない。
私たちが入浴していると、若い女性2名がやってきた。やってきて50mぐらい前で立ち止まり、しばらくなにやら言葉を交わし、帰っていった。そりゃそうだ。

と、ここまで入浴料0円。
別府は捨てるほど湯が沸いている。だから山奥の湯にまで資本の手が伸びず、こうした素晴らしい秘湯が残っているのだ。

    注意

    以上の秘湯には人里離れた場所のリスクがあり、過去に殺人事件も発生している。不審者情報もネット上に書き込まれているようだ。ぜひ検索を。初心者不適。出向かれる際はくれぐれもそれなりの準備と案内者のもとに自己責任で。ゴミの持ち帰り等マナー厳守のこと。

 

翌朝。 温泉巡りは続く。 長湯温泉へ移動。

■カニ湯


このカニ湯は、よくガイド本にも載っているのでご存知の方も多かろう。長湯温泉を流れる川の中にある。入るにはいささか思いきりが入る。まわりの温泉宿からすっぽんぽんの位置にあるからだ。
ここに入るぞと意気込んできたのだが、あいにくここ数日の雨で、湯船は写真のように水没状態。音を立てて濁った流れが川を走る。

「入りましょうか?」
「警察が飛んでくると思います」
「了解です」

 

■ラムネ温泉

驚異的な濃度の炭酸泉「ラムネ温泉」だ。長湯温泉街にある。30度以上の温泉でこれほどの炭酸ガスが含まれているのは世界で三箇所しかないと説明書きにある。
湯のみ場で、飲んでみると確かに発砲している。


「どうれ」と入浴料200円を払い、中を覗くと写真のようになっていた。手前が43度ほどの湯。奥が31度のラムネ泉。
どれどれ。31度の方に入ってみる。ぬるいなと思う。なんだこりゃ。なんということはないな。と思っていたら、体中に小さな気泡がつき始めた。


さらに浸かっていると、体がぽかぽかしてきた。隣人を見ると、体中が赤くなって新陳代謝が高まっている事がわかる。こりゃすごい。おまけに低温のため、体に負担がかからず、長湯できる。なるほど長湯温泉の名の由来はここにあるのだな。と言うわけで一時間浸かっていた。

 

■日本一の炭酸温泉

ところが名人によれば、ここは日本一の炭酸温泉ではないという。

「え、これよりすごいところがあるんですか」
「炭酸ガスが多すぎて、死者が出ないよう換気のために扇風機を回しっぱなしにしてあるほどの温泉があります。案内しましょう」

というわけで、自動車で走る。この温泉は観光客が殺到しては、需要に耐え切れるキャパシティではなく名前は伏せる。実際に訪ねてみると、信じがたい泉質の温泉だった。


外の掲示板にはこう書いてあった。

この温泉に最近時折ガスが出て入浴者に危険な時があります。亦建物の老化も進んでいますので、入浴者に万一事故等の御迷惑をおかけすることがございましても当組合はその責任を負うことが出来ませんので念のためお知らせ致します。
炭酸ガスの量がただならぬことはすぐにわかる。入浴して直ちに体中に大き目の気泡がびっしりと付く。まるで子持ちコンブになったようだ。よく見ると、目の前のお湯の表面でプチプチと無数の気泡がはねている。温度はぬるい。夏場だけの湯だ。そのうちに皆が、↓写真のように眠る事に気づいた。ガスが多いからじゃないか。でも誰も死なないので、私も寝た。起きた時には一時間が経っていた。


上がって、気づいたことがある。
確かにガス量はこちらが多い。ところが前に入ったラムネ温泉のように、体が赤くなりぽかぽかとする事がない。ラムネ温泉に軍配。

 


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根性の入った鉄色の筌ノ口温泉。寒の地獄温泉は心身とも充実している折に行こう。駅の二階にある日之影駅温泉。高千穂温泉はとるにたりない。内牧温泉は地元の方々が使う湯を巡るとおもしろい。筋湯温泉は温泉にあらず。湯坪温泉に行くなら民宿で夕食を食すべし。そしてあまりに有名な壁湯温泉。

 

別府温泉巡り

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別府は温泉好きのワンダーランドだ。点在する100円風呂巡りが楽しい。安くで泊りたかったら駅前の高等温泉に泊るとよろしい。砂風呂、むし湯の情報もあり。

 

平谷温泉

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長崎から近い。大村から444号線に乗って15分で行ける。温泉があり、涌き水があり、地の野菜が売られている。湯は、しっかりしろと言いたくなるほどの出だが、ロケーションがいい。水もうまい。 

 


 

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