2008年5月
人間関係のあり方を変容させるテクノロジー
テクノロジーが人間関係のあり方を変容させていこうとしています。このサイトを介して展開される人と人との結びつきは、集われる皆さまの力もあってネットワーク社会の好事例として挙げられるものと感謝いたしております。その一方、匿名性の下に誹謗中傷を繰り返す2ちゃんねる等に集積する憤怒蒙昧。これらのたましいの安定のためには、なんらかの制度が必要です。
戦国時代を経て社会制度がかたちをなしていったように、その過渡期の前後では集落形態の変容があったように、わたしたちはネットワーク上で彷徨うたましいたちが己の居場所を見つけやすいネットワーク社会、ネットワーク上でのたましいの集落形態を構築する必要があります。
グローバル社会ではそれが不可とする人々の声を乗り越えて、法規範をはじめとする枠組みづくりに人間が取り組むこと。放置を自由と称するのならば、飢饉と殺戮の続いた戦国時代も自由の時代です。それではたましいは落ちつく居場所をえられず救いはありません。その一端として、子どもを巡る携帯フィルタリングの取組に私は賛成です。
サイト開設10周年
今日でサイト開設10周年でした。みなさま、日ごろからご愛顧ありがとうございます。今夜は某所で某人とささやかにお祝いをしました。十年目のオフ会も、ご出席いただける関係者の方々の席数が満席となり、今回はクローズドで行わねばならないようです。お許しください。これからも、当サイトをよろしくお願いいたします。
玄関のモザイク組み込み
写真は先般玄関のモザイク組み込み作業。自宅に自ら手を入れる楽しみ。
陶淵明の詩から
歓を得てはまさに楽しみを作すべし、斗酒、比隣(ひりん)を集む。
盛年、重ねて来たらず
一日、再び朝(あした)なり難し。
時に及んでまさに勉励すべし、
歳月は人を待たず。
うれしい時は、心ゆくまで楽しみ、
酒をたっぷり用意して近所の仲間と一緒に飲むがいい。
若い時は二度とはやって来ないし、
一日に二度目の朝はない。
楽しめる時には、思うぞんぶん楽しもう。
「時」というのは人を待ってはくれないぞ。
※「勉」とは中国語では本来「楽しむ」という意味を持ちます。
ドッグイヤー
来る5月28日をもって当サイトは開設10周年を迎えます。開設1998年5月28日。まだパソコン通信が幅をきかせていた頃でした。最初は私の名刺代わりを果たすサイトとしてありました。あれから10年。ドッグイヤーといわれるほど変化の激しいネットワークの移り変わりの中、拙サイトは3つの方向に変容しました。
一つ目が、インターネットラジオ「FMBar」などにみられるようなネット上の表現の多様化。これは技術の革新によって可能となった変容です。
二つ目が、そのネット技術の革新に逆走するかの如く、キャンプそして里山道楽へと向かった自然回帰への軌跡。
そして三つ目が、ラディカルにして知と恥の饗宴を繰り返すBBS「指のつけね」の成立。この追随を許さぬドライブ感を誇るBBSは、個の限界を超えて今も私たちを刺激し変容し続けています。合掌。
10周年を迎え、なんらかのかたちでオフ会ができないかなと考えています。BBS「指のつけね」にご登場の方々、FMBarにご出演いただいた方々、里山道楽をお楽しみいただいた方々、そして当サイトを日ごろご覧いただいている方々。みんなで集まって楽しむ。どんなオフ会の形式になるかは、カフェ豆ちゃん、里山、小川亭、早魚川など、どこに集まるかによって自ずと決まるでしょうね。
保険制度改革
いやあ大衆操作はこういう風にやるものだという、なんといいますか恐れ入谷の鬼子母神的典型を見せていただきました。もしあなたが健康保険担当の国家官僚で、、その赤字を埋めるために保険制度改革に手を付けねばならないとしたらどうしますか?
1.メタボという言葉を流行らせる。CMとかもしてね。あなたの体を心配してるのって感じで。 2.健康ブームを盛り上げ、痩せねばならないという意識を蔓延させる。 3.保健指導を制度化する。 4.メタボ人からは保険料を多くとりますよ告げる。
スムージーカクテル
最近スムージーカクテルと呼ぶんでしょうかウオッカ入りスムージーにはまっています。作り方は、例えばミキサーに柚子蜂蜜とウオッカと少しの冷水と大量の氷を入れ、スイッチオンでブレンド。ウオッカ入りのシェイクみたいなものができます。うまい。ある日、屋外のテーブルで夕日の中、息子のトモスケとウノを楽しみながらいただいたのですが、心持っていかれました。お試しあれ。
雑誌『考える人』の定期購読やめる
雑誌『考える人』の定期購読をやめました。この何回か読む前から何が書いてあるかわかるような特集が続いて、この雑誌もマンネリズムに陥っているなと。『文藝春秋』は昨今右への振れが続いているところですが(かつては右も左もバトル状態だったんですよ、この雑誌)、コストパフォーマンスの高さで勢いに乗り定期購読27年目に突入中。450ページで710円。コストパフォーマンスの高さといえば『エスクァイア』。あの厚さで700円。って、量り売りの豆じゃないんだから。
インタビューアップ
インターネットラジオ「FMBar」に陶芸家 石川ハミさんのインタビューをアップ。これは現在開催中の「陶芸家 石川ハミ展」(カフェ豆ちゃんにて)の開催に合わせた企画です。
インタビューアップ
インターネットラジオ「FMBar」に小学校3年生の息子トモスケのインタビューをアップ。題して「トモスケ 世界を語る」。存在認識のはじまり、ブッシュ、北京オリンピック、光市母子殺人事件、石油高騰など、小学校3年生の抱く世界観を奔放に語っています。
中国のメンタリティ
中国の方々と私たちのメンタリティの違いを感じることがあります。漢詩はやはり圧倒的にかの地の感性の骨太さを感じます。モノとモノをモンタージュする野太い詩の世界は、日本人の湿り気のある情緒性よりもはるかに上質なものです。こうした中国人のモノに対する感覚は、漢字で構成された言語に由来しているのではないかと思っています。
ところがこのモノに対面する野太い感覚が、『三国志』の赤壁の戦いの古戦場に、「赤壁」と彫り込んでしまうこともやらかしてしまうのでしょう。。これは理解できません。同じことを、今回のオリンピック聖火のチョモランマ登頂に感じます。
中国から光化学スモッグ
胡錦濤国家主席と一緒に中国から光化学スモッグがやってきています。先日から鼻と喉の調子が思わしくありません。環境省大気汚染物質広域監視システム「そらまめ君」で光化学スモッグの状況を把握しましょう。「光化学オキシダント」とお住まいの地区を選択するとみることができます。
モンゴル村で釣り
トモスケが急に釣りと言い出しました。男の子は年齢的にそんな時代がくるものです。息子よ、よく分かるぞ。ということで、また釣りへいき、キスを釣りあげました。本格的な魚釣りの記念すべき一匹目です。
息子と里山
ゴールデンウィーク。息子と私で(これをわが家では男組といいます)一泊。釣りして、焚き火して、オセロして、ローラースケートして、フリーフォールして、ヤマメの掴み取りして、焼き肉喰ってきました。日焼けで両腕が真っ赤です。
人間関係のありかたが変わるとき
歴史をひもとくと主要エネルギーの移行という社会の土台の変革期には、上部構造である政治・文化等が瓦解し激変期を迎えます。最近の石油を巡る混乱はこれに当たります。さらに人間関係のありかたが変わるときにも、同様の激変期に突入していきます。
「現代は、まさしくその大転換期にさしかかっていると私は思うのです。現代は権力の性格というよりも、むしろ権威のあり方を否応なしに変化させるような転換期に入り込んでいるように思うのです。たとえば室町期、14、5世紀に出来た村や町のあり方が、いまや崩壊といってもよいほどの大きな変化にさしかかりつつあることは疑いないと思いますし、人の意識の上にも大きな変化が起こりつつあります。」(網野善彦『日本の歴史をよみなおす』)
前者の唯物史観的な視点からも、後者の歴史考証に長けた視点からも、今日の出来事は転換点の出来事と捉えていたがいいようです。くわばらくわばら。