2010年2月
黒田杏子氏の色紙
柚子湯してあしたのあしたおもふかな
教科書に載るこの句は、現代俳句の第一人者 黒田杏子氏のものです。本日、BBSでお馴染みの黒猫さんから、黒田氏直筆の島原をうたった句の色紙をいただきました。家宝にします。
ランタンフェスティバル
ランタンフェスティバル開催中。私が感心するのは、開催期間に象徴される理念というか、白州次郎的に言えばプリンシプルが、ぴくりとも揺らがないことです。中国の春節祭にあたる旧正月の期間から、一歩たりとも動きません。今年は2月14日(日)から28日(日)。昨今の日本人がやれば、経済活性化の名目で2月13日(土曜日)からやりそうだというのは推察できるでしょう。この祭は華人の方々が中心となってやってらっしゃいますから、祭にプリンシプルがある。長崎くんちという江戸期から続く祭も同じ。それぞれが人間を超えた神を祭るものだから、期間が毅然と動きません。
トモスケたちとスケート
長崎スポーツセンターでトモスケたちとスケートを楽しんできました。この施設、3月に閉まると聞いています。人の入りはそこそこ、ゆったりと滑ることが出来ました。帰路に差し込む夕日。陽の光が暖かくなりました。そろそろ里山ではアオモジの花が咲いている頃。ここにきて日程が錯綜し、なかなか出かけることができません。土曜日はマナビィフェスタ、日曜日から五島。長崎暗夜流浪
今回は新大工界隈。きこり亭(閉店)
まず、ふらふらと寄った「きこり亭」でチャンポン。腹ごしらえ。こんなうまいもんが550円で気楽に喰える街長崎は、すばらしい。名物料理はなべてそうですが、観光客用とその土地の人用の店があって、価格設定も違います。チャンポンを長崎で喰うときの店選びのコツを一つお教えしましょう。瑞秦號製麺所(ズイタイゴウセイメンショ)の麺を使っている店を選ぶこと。これでまず間違いありません。分からないって?残念。
白菊湯
その後、市場を縫って通る裏路地をふらふらと歩いて(この路地の持つひなびた情感は一級品です)、
出会ったのが銭湯「白菊湯」。街の静けさが際だつ一帯。戸を開けると、すぐの所に番台があり、目の澄んだおばあさんがエヘヘという感じで座ってらっしゃいます。「タオルは売ってありますか?」 「あ、お貸ししますよ。無料でいいです」 中に入ると、石けんまで貸してくださいまして、湯船は広すぎず、多すぎず、良心的な情感溢れる心地よい湯。ここでしばらくボーッ。
諏訪の杜
風呂上がりに、いつものカクウチ「諏訪の杜」で一杯。銭湯浴びて一杯。実にいいです。日常にぽっかりと空いた休日って感じ。誰でも出来ること。お勧めします。銭湯は長崎で350円也。
いい気分になったところで、徒歩で家路へ。
七輪亭
しばらく歩いていたら目に飛び込んできた赤提灯。「七輪亭」。捕まる。
捕まるだけじゃ済まず、この→「七輪亭」のブログの作者 じだらくさんを呼んで一時を楽しみました。ここの塩焼きホルモンは絶品。まずカウンターに本物の七輪が出てくる。これであぶって喰う。うまい。でじだらくさんお勧めのカレーまで征服。
この時期、巷はランタンフェスティバルの色で満ちてます。長崎の街の魅力の一つは、この街のコンパクトさ。中心部の主だったところはテクテクと歩いていくに丁度良い範囲に収まってます。
スノーボード国母が2度目の謝罪
日曜日、数十年ぶりにスポーツ新聞を買いました。スノーボードの国母が2度目の謝罪をした件がトップだったからです。少しだけ溜飲が下がりました。この男、前回も酷い事をしています。トリノ五輪いじめ事件
2006年トリノオリンピック日本代表に選ばれた国母は、同じ代表である成田童夢を仲間はずれにしたり、選手村の壁を叩き割った。以下参照。記者会見から
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――予選からBGMが選べますが決まっていますか
成田 KREVAの『国民的行事』という曲です。原曲がモーツァルトの『アイネ・クライネ・ナハトムジーク』生誕150周年ということもありまして、イタリアでもすごくメジャーというか、いい感じだと思うんですよ。 それとタイトルがオリンピックにふさわしいかなと。KREVAさんは友達なんですけど、ついこの間ウィークリーオリコンチャートで1位を取ったんですよ。「おれは日本一取ったから、お前は世界一取れよ」という感じで言っていたので、そのためにも頑張りたいと思います。
国母 滑っているときはまったく曲を聞かないので、リクエストもないです。
中井 僕も特にないです。
村上 おれもでーす。
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決勝での演技構成を聞かれた成田童夢は「最高のメーンディッシュを用意します。童夢のフルコースを召し上がれです」と期待を抱かせた
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スターぞろいの米国選手でも練習前に円陣を組み、団結を図っていた。一方の日本チーム内には残念なことに仲間外れさえ存在した。チーム内のストレスに耐えきれなくなった一選手(成田童夢)が、近場の喫茶店で時間をつぶしているようでは、団結などままならない。同僚選手(成田童夢)を小馬鹿にして「国母のフルコースを召し上がれ」と言っていた国母選手、後ろでクスクス嘲笑する中井、村上選手。公の場でこのような態度をとる人間が日本人代表で出てることが、予選で敗退した事よりショックである
この後、予選落ちして腹いせ紛れに施設を破壊。
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一連の行動を知れば、この男が理解できるでしょう。日本に帰ってこなくてよろしい。公式な場で公式な服装での腰パン。日本代表選手団は、相撲協会より決断力なし。橋本聖子団長はトリノの一件も知っているはず。その上で、次のように言っていると考えますと呆れるでしょう?「私がすべての責任を負い、国母選手をサポートする」 国母は選挙権持った大人。大人への対応をとるべきです。それからメディアなどで、いい顔しているオッさん達にも呆れます。この手のシチュエーションで、いい顔したがって、その一方でいつでも逃げられるようにしているオッさんって多いんですよね。
橋本聖子団長の勝ちゃあいいんだよ思想が間違い
橋本聖子日本選手団長の発言。「スタートラインに立たないまま終わるのは逆に無責任だと……。子ども達のためにも、しっかりと国母らしさを競技で出してもらうことによって、責任をまっとうしてもらいたい」と言うことは「ズンダレでも競技で勝てば、子ども達のためになる」と言ってるんですね、この人。サブカルチャーと個人化~コミュニケーションとアーキテクチャーの相互作用~
ズンダレ国母に関連して、あれこれと考えていましたら、次のサイトに行きあたりました。好まぬ人物の一文ですが、さすがに切れ者、興味深いことが書いてあります。以下http://www.miyadai.com/index.php?itemid=20から一部の転記です。--------------------------
サブカルチャーと個人化~コミュニケーションとアーキテクチャーの相互作用~
投稿者:miyadai
【個人化と周辺事象】
■家族風呂の有無、車の有無、子供部屋や書斎の有無、家庭テレビや個室テレビの有無、家庭パソコンや個室パソコンの有無、携帯電話の有無といった「モノの所有」、航空運賃の高低、通信費の高低などの「サービスの価格」、深夜のコンビニやビデオ店などの「街のインフラ」などが、アーキテクチャとして、個人化的な行動の可能性領域を開示する。
■個人化によって、事実として他者とは無関連に行動できる領域が拡がるに伴い、そうした本来他者とは無関連に行いうる行動についての情報(=自己情報)を自分で制御できる権利が、今日的な「プライバシーの権利」として自動的に主題化されるようになってくる。
■アーキテクチャが可能性を与える行動領域の中から一部が現実化されるとして、その中にはコミュニケーションの可能性を領域を開示するものもあるし、それ自身がコミュニケーションそのものである場合もある。これらを「個人化したコミュニケーション」と呼べる。
■個人化したコミュニケーションもまた、自己情報制御権として理解されたプライバシー権の内側に属すると理解されがちなので、個人化的なアーキテクチャの拡がりによって、社会に分布するコミュニケーションのより大きな部分がプライベートなものになっていく。
■個人化した行動領域が増大するにつれてプライバシー領域も社会的に増大する。これを「私事化」という。個人化と私事化が進行するにつれ、アーキテクチャによる強力な方向づけにもかかわらず、行動決定は本人意思でなされているのだ、と帰属されるようになる。
■そればかりか、与えられたアーキテクチャの下で、与えられた選択肢の中から、各個人が選ばなければならない、選ばなければ生きて行けないという、選択に向けた圧力も増大する。こうした帰属処理と選択圧力の増大は、一般には「主体化」と呼ばれてきている。
「人に迷惑をかけないから、いいじゃないか」は間違い
さらに国母に関連して。「人に迷惑をかけないから、いいじゃないか」
この考え方のもとで、我が国の多くのモラルの問題は起こっています。例えば、援助交際と呼ばれる売春や、青少年の深夜徘徊、腰パン。直接に周囲の人に迷惑などかけていないからと、自分を落としていくわけです。
これは絶対神なき社会の特性です。例えばキリスト教世界で、モラルは人を超えた神の下に形作られます。人を軸としたモラルではありません。
かつて私たちはそうした社会の脆弱性を補うために、大人から「品のないことは言うな」「みっともないことはするな」、あるいは「お天道様が見てごじゃる」と繰り返し教えられてきました。大人になった私たちは、その教えを子孫に伝えていっているか顧みることが大切です。
今回の国母の「オレのスタイルをつらぬいて、どこが悪い」 「うるせーな」 「反省してま~す」という態度や考え方は、この「人に迷惑をかけないから、いいじゃないか」に乗っかったもので、私事化の拡大という潮流上にあります。それはおかしいとする私たちの意識が、今回の世論の沸き立ちを継続させているのでしょう。
「勝ちゃあいいんだよ、ケッ!」
「ズンダレでも競技で勝てば、子ども達のためになるんだよ」(橋本聖子日本選手団長的発想)
なんと痩せた文化になりはてようとしていことか。憂いを覚えます。
(追記)そして逮捕
2019年11月6日 国母、大麻取締法違反の疑いで逮捕。『12人の怒れる男』
広く名作映画とされる古の『12人の怒れる男』を始めて観ました。感想。「バカじゃないのか」 ひたすら無能弁護士の尻ぬぐいを素人がするストーリー。話にならない訳でして、抗告でもしたらこの事案は差し戻しでしょう。それにあの主人公の態度。鼻持ちならないとは、あんなものを言います。期待していただけに残念です。
ながさきマナビィフェスタ
今年もやってきました。
ながさきマナビィフェスタ。
日時 2月27日(土) 13:00~
場所 諌早市立たらみ図書館
屋外ライブでは岡野さんをはじめとしたパフォーマンス、リレートークでは河村規子さんが、アートときどき英語はしげのさんが、そしてホールのライブではシバケンさんがやります。すべて無料。くわしくはこちらを。申込みは私の方でまちめてやってもいいですので、ご希望の方はBBSにその旨お書きください。
『アバター』
映画『アバター』を観てきました。感動。これは映画館で観なければ。圧倒的風景描写力。侵略者WASPの世界観から脱出
1492年、コロンブス到達以来の侵略精神に、決別を告げた記念碑的な作品。先住民の服装や掛け声、そして自然観は、ネイティブアメリカンのそれがモチーフ。やっとWASPから侵略される側から観た作品を、大資本がかかわる作品でやる監督が出ましたね。3Dもこけおどし的ではなく、渋い使い方がされ、この監督の趣味のよさをうかがわせます。宮崎駿のナウシカやラピュタやもののけ姫も影響しているようですね。と、ここまで書いて調べてみましたら、キャメロン監督は宮崎駿フアンを公言しています。日本のアニメ文化が世界にもたらしている影響力はすさまじいですね。
息子と観に行きましたが、この年齢の子でもOK。
NHK「サイエンスZERO」
健康のカギをにぎる!?ミトコンドリアの新常識
NHK「サイエンスZERO」という番組をご覧になったことはありますか? いい内容をやってますね。今夜の内容は「~健康のカギをにぎる!?ミトコンドリアの新常識~」 が、驚くべき内容でしたので、番組解説をそのまま以下に紹介します。この解説ではうーんという感じかもしれませんが、実際の番組はよくできています。教科書で習った「ミトコンドリア」のイメージといえば小さいカプセル状。しかし蛍光タンパク質を使った新たなイメージング技術の発達により、生きたままミトコンドリアが見えるようになり、その本当の姿が明らかになった。また、ミトコンドリアはエネルギーのもとになるATPを作り出すという働きをしているが、その詳しい仕組みが最近わかってきた。
細胞の中のミトコンドリアの量が多いほど、疲れにくい
そして今、特に注目されているのが、ミトコンドリアと健康の関係だ。細胞の中のミトコンドリアの量が多いほど、疲れにくいことや、運動によってミトコンドリアの量を増やすことができることもわかってきた。ところが身体に過剰なストレスがかかると一転、活性酸素を多量に発生するようになる。するとミトコンドリア自体が傷つき、本来の役割を果たせなくなってしまう。そしてミトコンドリアの量が減ると、糖尿病やがんなどの病気につながる可能性さえ見えてきた。単なるエネルギー生成器官ではなかったミトコンドリアの本当の素顔に最新研究から迫る。生涯で最もきつい1月だった
もう2月。私も今日から職場に復帰できました。ほっ。なんといいますか、生涯で最もきつい1月だったと思います。