2012年4月
画家 今道信子さんのインタビューをアップ
「長崎インターネットラジオ」今年度第一弾のゲストは今道信子さん。日展はじめ様々な公募展で入賞・入選を果たしてきた知的でストイックな氏の作品は、日本画・洋画あるいは抽象・具象の枠を超えた魅力に溢れています。
2012_04_12
ゴシック教会のようにそそり立っていたマスメディア
ヨーロッパゴシック様式の教会は、天に舞い上がろうとするかのごとく高さを志向しました。パリのノートルダム大聖堂、ドイツケルンのケルン大聖堂。それは天に在す神へ近づく思いを表すものとしてしばしば説明されます。
一つの教会に向かい祈りを捧げるところが共同体
けれど高さへの羨望はより実利的意味を持つものでした。教会が遠方から見えること。それが共同体の及ぶ範囲でした。その時代において一つの教会を共有する意識が、一つの共同体への帰属意識を生むものでした。時代は下りますが、夕暮れ時に教会に向かい頭を垂れて祈るミレーの絵画『晩鐘』はそのことをよく表しています。同じ一つの教会に向かい祈りを捧げる共同体。教会が己の領域を拡大するには、遠方からが見えるように高くあらねばならなかったのです。教会の尖塔が果たしていた役割が、メディアに変わる
私の故郷は島原。そこは長崎県なのですが、テレビ番組は熊本のものを見て育ちました。雲仙に阻まれ長崎からの電波は届きませんでした。十代までは熊本の店や動向は知ってましたが、長崎のことは知りませんでした。高校時代に熊本市中心にある太陽デパート火災が発生したとき、まだ見たことのないその大型店舗のことを心配したものです。このようにかつて教会が果たしていた大きな物語の共有による共同体形成機能は、戦後テレビ局をはじめとしるメディアが果たしていました。ネットの登場による多様化の加速
大きな物語は薄まり、相対主義へ
さてネットが登場し、人々は選択的にメディアに接するようになりました。新聞、テレビ、ラジオ、ネットの選択に留まらず、ネットでは特に選択的に見たい情報にだけ接することができます。かつてゴシック建築の高塔の様にそびえたテレビ局や新聞の影響が薄まり、我々の共有意識の多様性が進み我々が共有する大きな物語は徐々に薄まってくるのかもしれません。そして思想界と国民には相対主義の風がいよいよ強く吹き始めのかもしれません。古代ギリシアは相対主義に陥り衰退した
相対主義 ソフィスト
今から2500年前、似た状況がギリシアで起こりました。この地で現れた人類最初とされる哲学はやがて相対主義へと突き進みました。ソフィストと呼ばれる家庭教師たちは有力者の子弟に弁論術を教えていました。なぜか。それは民主主義で身を立てるには多数の支持を得る弁論術が必要だったからです。相対主義はアテネに「カラスの勝手でしょ」という風潮を生み、大きな物語を失っていこうとしていました。相対主義に殺されたソクラテス
これに意義を唱えたのがソクラテスです。この世界には絶対的基軸がある。万人が目指すべき真実があり、万人が目指すべき善があり、万人が目指すべき美がある。一人一人の勝手というものではない。こう彼は主張しました。ソクラテスは人心がバラバラとなり、享楽的となり、国力が衰退していくことを憂いていました。ソクラテスの生涯は象徴的な結末を迎えます。青年たちを惑わす罪で裁判に掛けられたソクラテスは、市民の多数決によって死刑とされたのです。
ソクラテスに源を発する哲学はアンチ民主主義
ソクラテス、プラトン、アリストテレス、アレクサンダー大王の系譜で古代ギリシア民主主義は潰された
ソクラテスが民主主義によって殺されたことを見た弟子プラトンは、哲人政治を主張します。民主主義ではなく、克己心強き賢人によって政治はなされるべきであると。プラトンの弟子がアリストテレス。そしてアリストテレスが家庭教師家庭教師を務めたのがアレクサンダー大王。アレクサンダー大王の国マケドニアはギリシアを征服します。ソクラテスに源を発する哲学はアンチ民主主義の系譜なのであり、系脈の結晶として生まれたアレクサンダー大王によって古代ギリシア民主主義は封じられたと見なすこともできます。
民主主義は持ちこたえ得るか
現在、民主主義がとられているのは他の政治形態よりましだから
民主主義が現在採用とされているのは、人類史上で様々な政治形態を採ってきたが、他の政治形態よりも民主主義のほうがましだからというのが、政治学における基本的考え方です。アンチ民主主義の潮流
けれど、と思います。このまま民主主義を世界は採り続けるのだろうか。EUの混乱や、アメリカ市民の疲弊、日本の混沌と、政治が世界経済に敗北し続け、あらゆることが遅々として決定できず、先進国の多くの住民が将来への明るいビジョンを持てなくなるとき、現在の民主主義体制への疑問が世界同時多発的に発生しアンチ民主主義の潮流が渦巻き始めるのではないかという思いがふと頭を過ぎるのです。ガンジガラメになっていくのがオチ
「民主主義」ったって、あーた、「のようなもの」と言うのが襞裏に包み込まれているのが本来の姿で、これを制度化しようとすれば自ずと実験的民主主義にならざるを得ず、キケロ言うところの「犯罪の多い民族ほど多くの法律を持つ」という結果に陥いる。実験ならばすぐやり直せる鷹揚さが必要なことすら忘れられて、ガンジガラメになっていくのがオチ。「市民の運動」もアンチどころかそんな民主主義の中で育っていくひこばえさ。
日本には元来、制度以前に、江郷衆や名主・庄屋に似た賢人政治と民主主義のアイの子のような長老監査型とでもいうべき民主主義の根が民衆の中に伝統的土壌としてあったからこそ、為政者としてはやり易かったワケで、これがやがて徳治主義と言うか賢人政治と言うか、つまるところ貴人政治への道となって、独裁の形は強固なものとなって行く歴史がそこいらじゅうに転がっているワケさ。
共産主義にだって同じ運命が待ち受けてるのは、既に証明済み。
人間、長ぁ~い歴史をかけてこの程度のことしかできないのかなと思うと、少しさみしいね。他に手はないのかな~。
ジャー・ジャー・ビンクス的正義感の危うさ
映画『スター・ウォーズ』でオッチョコチョイで善良なキャラクターとして描かれるジャー・ジャー・ビンクス。しかし彼はその思慮の薄さから、悪の権化パルパティーン議長に非常時大権を与える演説をします。あな恐ろしや。
国名を元々の意味で書いた地図
(地図をクリックで拡大)
出典:
http://blog.livedoor.jp/meaningless88/archives/2494989.html
興味が尽きません。
このページは間違いが多い
訳が図に乗りすぎているものもありますね。アメリカ合衆国は「商人の息子の合衆国」ではなくて「(新大陸であることを確認した冒険家)アメリゴ=ベスプッチの合衆国」、ブラジルは「赤い森」ではなくて「(発見した)カブラルの地」、ロシアは「ボートを漕ぐ人たちの国」ではなくて「ルス族の国」。それからアフリカ唯一の植民地化されなかった誇り高きエチオピアを「焼かれた村」とはひどいもので「日焼けした顔」が正しかったと思います。なおイエメンの「右」っていうのはメッカから向かって右側ってことです。
「~イア」はローマ帝国の言葉で「~の国」
また国名の語尾に「~イア(ia)」がつくのが多いのは、ローマ帝国の公用語ラテン語で「~の国」「~の土地」の意味だからです。まあ、ローマ帝国的視点の命名の多いこと。国名だけでなくアジアとは、アッシリア語で「東」の意味を持つアスにイアがついてアジア、つまり東の土地の意味です。2012_04_21
名画を細部まで観る Google アートプロジェクトの凄さ
Google幹部が「私たちがやろうとしていることを簡単にいえば、世界政府というものがあるならば、そこがやらなければならないいろんなことだよ」と言ったという話は有名。で、今日はそんな中から「Bar指のつけね」でも紹介しましたGoogle アートプロジェクト。
日本の美術館・博物館も対象とされ広がりつつあります。
ブリューゲルの「バベルの塔」
このプロジェクトのすごさを実感していただくために、下の有名なブリューゲルの「バベルの塔」をクリックしてみてください。するとアートプロジェクトに飛びます。出てきた画面でアップしたいところをクリックしてください。ね。ブリューゲルがどうやって描いているかわかるでしょう?
レンブラントの自画像
もう一つ、レンブラントの作品(クリック)。左側の髪の表現をアップしてみてください。仕上げの細い毛髪は筆で描かれているのではなく、一旦塗った絵の具を引っかき削り取って描かれていることがわかります。白い襟の表現も、油を絵の具に練りこんでたっぷりつけて凹凸を付けて描いて乾燥させ、その上を油に薄くバックの茶と同系色の絵の具を溶かしたおつゆで撫でて、その後に布で拭き取っていることが分かります。
そう、このプロジェクトによって、絵を描く者は、数え切れないほどの絵画技術を神の如き腕を持つ作家から学び取ることが出来るようになったのです。画集ではとてもここまで読み取れません。
名画を超アップで読み取るすごさ
一般には、各国有名美術館・博物館内をバーチャルツアーできるということで売っているようですが(たとえばMOMAはこちらクリック)、本質的には名画を超アップで読み取ることが出来ることにこのプロジェクトの大きな意味があります。2012_04_23
美人
平均顔が美人
以下は各国女性の平均顔。その国の多数の顔写真を被せていった結果とのこと。日本人は最上段右から3番目。美しいですね。各国の平均顔も特色はあれみな美しい。容姿の美しさとは、ありふれている、平均的ってことでしょうか。
出典
世界的に血が交じり合ってきた地域に美人が多い
ということは、文明の交差点、古代から世界的に血が交じり合ってきた地域は、美人が多いということが推論されます。風説ではありますが、下記地域がこの手の話ではよく挙げられますし、薄ぼんやりした記憶では明治政府はアルメニアから美人を移住させようと計画したことがあったとか聞いたことがあります(詳しい情報をお持ちの方教えてください)。
旧ソ連地域を美人コンテストの勝利者(GlobalBeauties.comが算出した点数) の2010年ランキング
1 ロシア 4,897.42 ウクライナ 1,995.9
3 カザフスタン 803.4
4 ベラルーシ 736.2
5 グルジア 446.0
6 キルギス 243.0
7 アルメニア 135.0
下は美しすぎる首相として話題になったウクライナのティモシェンコ。
先日伝えられていたベラルーシ人デザイナーによるランジェリーショーもすごいことになっています。ともあれ、ワールドワイドな視点ではその地域あたりが麗人が跋扈する地域ということになるのでしょうか。
日本人の美しい女性
ただし、私あたりの年齢になりますと日本女性が愛おしく見えるもの。また歳を重ねた際の美しさでは、日本人女性は変わらないと海外でも評判のようです。下写真は、日本のミスコン優勝者第一として有名な末弘ヒロ子。当時、彼女は学習院に在学中でしたが、この一件で院長 乃木希典によって退学にされます(詳しくはこちら)。
美人をしばしば発見するのは国会図書館
小谷野敦著『美人好きは罪悪か?』にこんな文章が出てきます。これは図書館利用者についての記述。
というわけで、こんな名言をご紹介しておきましょう。
「16歳で美しいのは自慢にはならない。でも60歳で美しければ、それは魂の美しさだ。」
マリー・ストープスの言葉です。そのとおり。人類の故郷としてのアフリカ
言葉のルーツはアフリカという説をご紹介。世界にあるすべての言語は、5-7万年前にアフリカにいた人類の言葉から枝分かれしたものであるとする説です。
最も音素が多い言語は西南アフリカ
調査の結果、最も音素が多い言語は西南アフリカ、最も少ない言語は南米と太平洋諸島にあり、アフリカから遠ざかるにつれ音素が同心円状に減っているとのこと(出典:The New York Times)。ミトコンドリア・イブ
人類進化に関する