考察
庶民が持ち家しようと思うのはバカみたいです。江戸庶民は借家暮らしが基本でした。現代人はしばらく総中流なんて持ち上げられて、商売のターゲットになりました。やれ自動車、やれ持ち家とローンで買い、自ら金融に隷属されていったのです。悲しい存在なのです。(田屋敷酒散人氏の諌言) 私たちは大学生時代、あんなに小さな部屋に少ないアイテムで暮らしていました。今でも時折、ホテル滞在をすると、狭い空間がとても快適なことに驚きます。 結婚してから今の住まいに定住するまで、16年間で6回の引越しをしました。平均して2.7年に1度の引越し作業。こう続きますとダンボールから解かない荷物が出てきます。使用頻度の低いモノです。わが家はそれを大量に処分しました。 蟻のように眠る場所が一箇所の人生など送りたくない。そう思っていました。若い頃から、キャンプで放浪をしていたからでしょう。 サラリーマンの小遣いは平均していくらか。そんなデータが公表されているサイトがありました。平均小遣いは40,600円。昨年比5,000円のダウンで3年連続の減少です。さらに奥さんが専業主婦の場合、小遣いは3万円ぐらいになっているようです。まず家のローンを背負い込まないこと。へたに新築を狙いますと、ローンレンジャー人生になります。おそろしい。 私たちの親の世代は物価上昇時代でしたから、ローンを背負い込んでもどうにかなりますが、今はデフレ時代です。安易に「親も家は新築してたから」と家作りを始める人は、時代が変わったということを本当はわかっていないんじゃないかな。 最近は、少子化が進行し、二家族の子供同士が結婚して一カップルの夫婦になるわけですから、結果的に新しい一夫婦に二つの家屋が残るケースが多くなります。そこで格安で市場に中古物件が出回りはじめています。 私が結果的に選んだ選択肢は、転勤の多い若いうちは借家を借り、極力家族全員離れて暮らさない。壮年になってから安価な小型中古物件をキャッシュで購入し、リノベートして住むというものでした。
リノベートは原則的に自分でやり、できないところをフリーの大工さんにお願いする。大きなプラモデルつくりを楽しむ感覚です。休暇小屋を手作りしていたことで、多少のノウハウもついていました。少しだけですけどね。おかげで超格安。そして人生上で最も楽しい工作タイムとなりました。
つくった家には、気に入ったモノだけを置く。トーンを統一することが大切なようです。