2015年5月
ローマン・コンクリート
2000年もつローマンコンクリート
現代のコンクリートの寿命はどれほどか。税法上の法定耐用年数は住宅の場合60年。穏やかな環境では100年ぐらいだろうと言われているようです。けれどローマ時代のコロッセオはローマン・コンクリートが用いられ2000年もっています。イスラエルのイフタフ遺跡は紀元前7000年ごろの遺跡で、ここのコンクリートは9000年以上の寿命をもっていることになります。じゃあ、そのコンクリートを使えよと思いますよね。というところで、後は各自でお調べいただくということで。日本は激しく建て変えている
上表を見てもお分かりのとおり、日本は以上に早く建て替えてますよね。
会計法に問題あり
日本の家に対する「減価償却年数」が、他国比で著しく早いことも原因かと考えます。 家の価値が早く減じていくので追い立てられるように立て直すのであります。国の税収入の問題であります。会計法に問題あり。
言語は思考様式
特殊な言語を知れば、言語が人の考え方に影響することを肌で感じることができます。
世界の中心が自分ではない言語:グーグ・イミディル語
英語を話す人は自身を中心にして世界を表現します。しかし、アボリジニのグーグ・イミディル語は位置を相対的な前後左右ではなく、東西南北で表現します。
例えば、英語の「あなたは私の左側に移動できますか」をグーグ・イミディル語で表現すると、「あなたは私の西へ移動できますか」となります。(出典)東から西へ時間が流れる言語:クウク・ザアヨッレ語
アボリジニのクウク・ザアヨッレ語も、同じく東西南北で場所を表現し、さらに「東西南北が時間にも影響している」という特性も持っています。つまり、英語を話す人とヘブライ語を話す人に、それぞれ「赤ちゃん」「成人」「老人」の絵が描かれたカードを渡し、時系列に並べるように指示すると、英語は「左→右」、ヘブライ語は「右→左」に並べるといいます。ところが、クウク・ザアヨッレ語を話す人は、「東→西」に並べるのだそうです。
左右ではなく、どの方向を向いていても東→西。(出典)
言語が思想に反映することを指摘した釈迦
言語が思想に反映することを、歴史上、一番最初に指摘したのは、釈迦だろう。 印欧語族は、常に、「人称」を基盤にする。たとえば、主格・目的格・所有格、など。 だからこそ、釈迦は「無我」を「発見」した、と思う。 言語の人称と、人格主体とは、直接的なつながりはない、自我は言語によって構成されるに過ぎない、と。 また、言語と人格の「関係性」、言語によって象られる自我、という関係性の発見、 それが「因縁生起」、つまり、縁起の発見につながったのだろう。 インド哲学研究者の宮元啓一によれば、因果関係の発見は、釈迦まで待たねばならなかった、といっている。
一人称の不快
一人称の不快。 自我の絶対的確実性から出発した近代の思想が見失った「他者」の 固有性や異質性。「他者性」の再発見。
「私」と「「あなた」から「私」と「私を取り巻く社会」まで。
私と一致しない「他者性」 人間の世界は必ず視点の不一致を基点にしている。アーレントン。
自己は世界の中のひとつの実体ではありえず。
「鏡よ 鏡 応えておくれ 世界中で一番美しいの誰?」と必ず自己を 「他者」に問いかけなければならない。「他者」の中に自己を見出さなければ ならない。
「縦の糸はあなた 横の糸はわたし 」の絶対的矛盾が結び合う同一性を 中島みゆき も歌う。
自同律の不快
私は私であるというこを知っているのに、そうして、私が私であるのに、 私が私ではない形でしか、私のことを言わなければならない。必ずそう なる。
主語があるので述部では、主語以外の言葉を持ってきて、 主語と言い換えなければならない。
その「不快」を埴谷雄高は「自同律の不快」と云った。
ピカソの油絵はアウトでしょ
投機としての絵画
ピカソの「アルジェの女たち(バージョンO)」が史上最高215億円で落札されたといいます。美術品はあるレベルを超えると投機対象。私はピカソの油絵はきらいです。多くの美術評論家もピカソは分かっていないでしょう。その査証として、ピカソの素晴らしさを語る時、少年時代の具象作品のハイレベルさを掲げて語られるのが常です。芸術新潮さえ『少年ピカソ』という特集を組んでいます。
素晴らしいピカソの線描
わが家に飾っている絵は2点あるのですが、2点ともピカソの線描の複製です。すばらしい。大好きです。フォルムを一気に掴む視野の広さは常人をはるかに超えており、その能力をもって引かれる線は抜群のものです。古臭いピカソの色彩感覚
けれど油絵は観るに堪えません。たとえば色彩感覚に至ってはどうもこうも古臭い。けれどピカソ作品は今後も高値を続けていくでしょう。そうでないと画廊市場の秩序が崩壊してしまうからです。
八ヶ岳倶楽部
憧れの八ヶ岳倶楽部
あの冊子に出会ったのは島原の書籍コーナーでした。タイトルは『風景を作る人 柳生博』。大人のための絵本のような美しいムック。柳生博氏がつくったエルドラド 八ヶ岳倶楽部を作っていく過程を掲載した内容でした。この本がなかったら、私は里山道楽を始めていなかったでしょう。3年ぐらいこの本を眺めた後、里山づくりを始めました。2001年、21世紀が始まった年です。
ぞうさんにご案内いただきました
その憧れの地にぞうさんが導いてくださいました。合掌。
柳生博の並外れたセンス
写真は八ヶ岳倶楽部の入り口。並外れたセンスです。
敷き詰められた枕木の圧倒的量感。地を覆う低木と、空を淡く覆う高木の知的バランス。背丈高にあたる葉を落とし枝を透かして見せる後ろの築物の佇まい。アクセントとしてのポストの真紅。そして全体を覆う落葉樹の葉独特の軽やかな緑に染められ飽和する光。訪れる者の視線を迷いなく導くデザイン感覚。ただただ美しい光景です。
根津美術館・岡本太郎記念館・東京都庭園美術館
今回は3つの美術館を巡りました。
根津美術館
根津美術館。ここで尾形光琳の「燕子花図」と「紅白梅図」の展示があっていたのです。光琳の実家である「雁金屋」の具服図案サンプル集を観ることができたのが刺激的でした。光琳の晩年の作品つまり前述の作品は、この図案サンプル集に帰って行っています。
またこの根津美術館は広大な日本庭園を巡れるようになっています。欧州からの観光客が好きそうなロケーションです。建物の設計は隈研吾。
岡本太郎記念館
岡本太郎記念館。写真のように実際に使っていたアトリエを観ることができます。岡本太郎は生前多くの言説を残していますが、こうやって接すると結局、父であった漫画家の岡本一平の呪縛から逃れられず一生を終わったとしみじみ感じます。
光琳にしろ太郎にしろ、血の命脈ってやつの上にあったのです。
東京都庭園美術館
東京都庭園美術館
ゴジラのいるビル
散人さんから電話。
「まつをさん、東京いるんでしょ。行ってほしい所があるんです。新宿コマ劇場・シアターアプル跡。聞くところによると、建て替わったビル屋上にドデカいゴジラが乗ってるらしい。私の青春の夢の跡」
そこは、氏が支配人として君臨されていた場所。よっしゃ。散人さんの頼みとあらば。 ネットと人に尋ねながらエッチらホッチら人波をかき分けて進みますと、出ました!
なんというものを作ったんでしょうね(笑)。
どれどれ、せっかくだから登ってみましょう。で、激写!いやあスゴイ。
ありがとうございました。「まつを」さんに「ゴジラ」を撮影して頂き、もう 思い残すとこはありません。我が劇場はこの世から消え去りましたが、 あの「ゴジラ」の咆哮が私らの思いを伝えているように感じました。
美空ひばり、坂本九、植木等、フランキー堺、財津一郎、越路吹雪、 江利チエミ、等々が活躍し私たちが駆けずり回った劇場はもう夢の跡。 皆亡くなりました。夢の跡であります。合掌。
旅荷物のコンパクト化・リスト
例によって今回の5泊6日用旅行パッキングは手さげバック1個。これで十分。人生と一緒。背負うものが多くなりすぎると動きにくいのです。そのコンパクト化・リストを記しておきます。自分への忘備録。
- A4版システム手帳。この中に日程、正式文書、現地略地図、プレゼン用資料、連絡先一覧
- ポメラ。早朝に原稿を書くコンパクトワープロです
- 財布、旅行チケット、現金、スイカ 。東京ではスイカは必需品
- 携帯電話 。これが時計とカメラとウオークマンがわり
- 地図ガイド『歩いて楽しむ 東京』。地図の切り取りも的確で、スマホよりも的確な情報あり
- 替えワイシャツ2枚。ホテルのクリーニングサービスを利用
- 下着2セット。ホテルのランドリーを利用。圧縮袋に収納
- 無印良品タタメルショルダー。これは次第に増える書類を入れ旅先で移動するカバン。複数のバックを使用後、結局これに。会議先に持って行ける色と形。使用しないときは実にコンパクト。
- 折りたたみ傘
- メッシュの小物入れに、メガネ、薬、整髪料、オーデコロン、名刺、ボールペン、筆ペン、シャープペン、ラインマーカー、インデックス(膨大な会議資料の仕分けには必須)、小型落款、印鑑、携帯充電器、ハンカチティッシュ、ポメラ用電池、USB、アームバンド、ハンカチ、洗濯ばさみ(部屋干し用)
大分県立美術館
この春開館した大分県立美術館。企画展は「大分世界美術館 大分が世界に会う、世界が大分に驚く 『傑作名作200選』」。尋常ではなく力入っています。金かけています。
プリツカ―賞受賞の坂茂による設計
館の設計は昨年プリツカ―賞作家 坂 茂(ばん しげる)。高校卒業後アメリカに飛び出した猛者。すこぶる美しい空間でした。気品が違います。氏を象徴する素材の段ボールも使われていましたよ。たっぷりとした空間のとりかたでしたので、今後俗物に荒らされないよう祈るばかりです。空調コストは大変でしょう。
ペンキ塗り
日曜日、陽光を浴びて塗料塗り。ミースのファンズワース邸の写真をみていたら無性に白い塗料を塗りたくなりました。真っ白になっていく対象を見ていると極めて爽快。遊びというのは、しなくてもよいのにすることですから、塗料塗りは立派な遊びなのであります。
光を取回すため白く塗る
わが家の基本色を白にしたのは光を取回すため。極小住宅であるわが家には一日中光の届かないスペースもありまして、ここなどは漆喰を全面に塗り込んで真っ白。わが家ではたぶん一般のご家庭より頻繁にDIYで塗料を塗っています。住宅が工作品のように思えてきて、それはそれで面白いものです。
Tabi/世界の建築
時々、信じられないほどに素晴らしいサイトに出会うことがあります。これほどの内容をサイトで無料展開されたら、書籍など売れないだろうと思ってしまうサイトです。標記のサイトもまたそんな思いをしたサイトでした。
イームズ夫婦、チャールズ・ムーア、ルイス・カーン、フィリップ・ジョンソン、フランク・ロイド・ライト、ミース・ファン・デル・ローエ、アルヴァ・アアルト、アントニ・ガウディー、ヴァルター・グロピウス、アルネ・ヤコブセン、ル・コルビュジエ等々建築史に残る偉大な設計家の作品を巡ったサイトです。
掲載された写真が豊富で、これまで目にしたことがないアングルの写真が多数掲載されています。
私の人生であと何回できるかと思うこと
わが家のコタツを遅ればせながら収納しました。あと何度出し入れできるのか。ふと頭を過ります。
先日の家テラスでの友との会話。
「LED電球を取り付けるとき、この電球が切れるとき生きてるかなって思うんですよね」
「あ、それね、川柳にもあったよ。まだいけるもう一度だけ犬を飼う、だったかな」
娘の初月給
「母の日ということでスイーツバイキングに連れて行ってくれるそうです。お父さんはダイエット中だろうから初月給でまた別の日に考えてるって」
うれしいものです。娘は弟にも靴と服を買ってくれていました。
子どもの日
子どもたちが健やかに育てる社会を私たちがつくっていけますように。
タイガーの炊飯ジャーは購入しない方がいい
うるさいこと限りない
炊飯ジャーを購入しました。製品名はタイガーのJPX-A100。店頭参考価格帯:\78,680 ~ \124,416というしろものです。わが家にとってはとても高い買い物でした。ですから慎重にスペックも検討しました。しかし落とし穴がありました。購入して初めて炊飯予約をして寝たその日の早朝、ウ~ンという機械音で目を覚まされました。音のする方を見ると炊飯器が唸っています。その唸りは後半になるとさらに高まり小一時間鳴り続けました。
現在部屋を変えて眠っています。参った。同製品ではありませんが、同じような状況の方が、下動画のように状況をアップされてました。
タイガーに問い合わせ
念のため次のようにタイガーに問い合わせてみました。「音がうるさいのですがこれは通常のものでしょうか。炊飯中ウ~ンという作動音がして、同じ部屋にいるのが苦痛で部屋から出ています。早朝の作動時は特に静かな室内に響き、初日はこの音で目が覚めました。もし通常の作動音でしたら製品そのものの課題だと思います。」
タイガーからの回答は「この製品はうるさいんじゃ」
回答は次のようなものでした。ご迷惑をお掛けして申し訳ございません。お問合せの内容につきまして。炊飯中にウ~ンと言う作動音がしてうるさい。ご購入いただいた商品は、IH方式の炊飯ジャーです。IH方式の炊飯ジャーは、炊飯時に本体内部の熱を逃がすためにファンが作動します。炊飯中のウ~ンと言う音はファンの作動になります。又、保温に関しても、16秒毎に保温温度の検知をして、保温温度が低くなるとIHが作動してジーツという音がします。*取扱説明書11頁の「音について」記載させていただいています。IH方式の炊飯ジャーの構造から出る音ですので、ご理解賜ります様お願い申し上げます。タイガー魔法瓶株式会社
お客様相談室
音までは確認して購入しません。調べてみますとIH炊飯ジャーがすべてうるさい訳ではないようです。味の方も価格程の大差はありません。日本製品を購入してこれほど失敗だったと思ったことはありません。
バルコニーバル
ひさかたの 光のどけき 春の日に 静心(しづごころ)なく タープ張るらむ
ふりそそぐ太陽と新緑のもと、家テラスを楽しみました。
こんなに素晴らしい季節、屋内で呑むなんてもったいない。
ここで過ごす一時は休日であることを実感させてくれます。
千里鶯啼いて緑紅に映ず
心地よい風。見はるかすたおやかな風景。近くの大木ではウグイスが鳴いていました。
フローズンダイキリとアヒージョ
飲み物は細やかな氷が浮かびギンギンに冷えたフローズンカクテル。「フローズンダイキリって、ヘミングウェイが好きだったんですよね」と言いながらミキサーを回していただいた吉田さん。なにせプロのお味。豊かな陽ざしのなかでいただけば極上に決まっています。
今回はアヒージョもつくっていただきました。リゾート感もいやまします。
話題に登った北欧の映画と文化
北欧のテレビドラマ「ザ・ブリッジ」の素晴らしさが語られます。「文化度の違いを見せつけられます。建築も家具もやたらうつくしい。会話も『no』にあたる言葉一つに込められている多重性があります。ハリウッド映画が多くの阿呆に観せなばならないことを前提につくられていることと双璧」
そう、日本は文化度という面では、北欧と比べれば途上国だと思います。
「北欧家具のシンプルさはいろいろあった上での、結局このかたちが一番だねって行きついたようなシンプルさ。込められている多重性がたまらない。「ザ・ブリッジ」のシチュエーションからして、政経・文化の課題をみつめたところから始まっていてそのレベルの高さに驚きます」
北欧では外食をほとんどしない
そういえば、北欧では外食をほとんどしないんですよね。家テラスでも一人2千円くらいで楽しんでます。それで十分。要は人とシチュエーション。わが国では5千円程度の宴会習慣が経済を回していること自体が、途上国的経済である証です。やがて徐々に夜の帳が降りていき、眼下に広がりはじめるビーズ状のきらめき。そこにご登場の中島さん。タクシーで駆けつけてくださったとのこと。代治朗さんのファイヤーピットに火が入ります。さらに家人と一緒に帰宅した娘。話題は食品加工からでんぱ組.incまで。人生は楽し。