2017年12月
さようなら素数年
2017年もカウントダウンに入りました。
金比羅山にお参り。
年の瀬
私たち家族を見つめているガラス器。
この椅子で食事し、この椅子で会話し、この椅子で作業する。大切な椅子。
そして、考えるためのライト。
地には平和を。
「立つんだ、ジョー!」
ターゲットとは
そう叫んで、振り返るのがこのコピーのターゲット。コピーにしろ、デザインにしろ、ターゲットを撃つってそういうこと。
役所のコピーやデザインはターゲッティングがなっていないものが多いんです。
「どんな層を狙っているの?」「全県民です」と答えた奴は席に戻していました。昔の話。企画というのが分かっていないアホです。
デザインに付着する時代性
私はマリメッコがダメ
これは御存じマリメッコ。フィンランドのブランド。
このパターンを見ると、昭和40年代のジャーやポットが連想され、ダサッと脳がつぶやいてしまいます。
一時代を凌駕したデザインほど、時代性が付着します。本来はデザインとしてよくできていても、今に受け入れにくいってあるんですよね。
「このデザインはナウい」と言うぐらいダサい。
アフォーダンス
デザインは行動を無言のうちに導くものでなければならない
行動を無言のうちに導くデザインを思考すると、さまざまな野暮を除いた粋なデザインをつくることができます。これはデザインにおけるアフォーダンスという考え方です。
例えば、上写真のドアデザイン。右側からはこのドアを押せと言ってますし、左側からはこのドアを引けと言っています。テプラ張りを無くせるアフォーダンスの効いたいいデザイン。
ウェットティッシュ「シルコット」のパッケージ。ラベルなしで、少し出っ張った部分を押すように誘うアフォーダンスの高さ。素材感も伝えています。美しい。
こちらは気取った御嬢さんが、「アンタなんしよっとね」と悲惨な状況に追い込まれたようなもの。アフォーダンス上の問題があり、子供が図面を引いたようなデザイン。
デザインの敗北
セブンイレブンのコーヒーメーカー。これにテプラがベタベタと張られている様を見たことのある方は多いことでしょう。最近あんな状況を「デザインの敗北」と呼びます。
あのコーヒーメーカーのデザインは高名な佐藤可士和によるもの。
ユーザーに伝わらなかったら敗北
情報整理しスッキリとさせることがデザインの核ですが、それが機能性面でユーザーに伝わらなかったら敗北。怖い。ジョブズのデザインも、否定するのでしょうね、そんな人。我が家には、他人が来たら分からないデザインがごろごろしています。例えば傘立て、靴ベラなどなど。商品に添付されたラベルも、多くは剥がして使用しています。これができるのは家族内のコンセンサスがあるからなのですが。
大衆の野暮さによるものか、ダメデザインか
デザインの敗北と世で呼ばれているものも、二つに大別できるようです。一つが大衆の野暮さによるもの。もう一つが本当にデザインがダメなもの。その例をネットで拾ってみます。
これは大衆の野暮さによるもの。管理者側に野暮な奴がいてベタベタ張ることがサービス向上だと思っているケース。
こちらは本当にデザインがダメな、デザイナーの敗北。上のピクトグラムを表示してトイレと分かる人は少ないでしょう。急を要しますし。
白洲次郎とは何者だったのか
孫 白洲信哉氏です。
映画『ジャコメッティ 最後の肖像』
劇場公開日 2018年1月5日。
北風
外に出て、ファイヤーピットで焚火を楽しみたいのですが、北風が吹き続けています。
UFOの存在を明言するロシア首相のメドベージェフ
権威ある新聞、The Guardian、The New York Times、The Times。日本でもNHKをはじめとするメディアがこぞって伝えたニュース。
「アメリカの国防総省が5年前まで、UFOの目撃情報の調査を秘密裏に行っていた」
このニュースソースは国防総省の元担当者など。ところが今回は、米国防総省もUFOの映像を公開しています。これは当局の判断で公開が始まったと見ていいのでしょう。なぜ今のタイミングで?
一つの教養として、信用できる人物の証言もご紹介しておきます。
・大統領に就任すると、地球を訪れている異星人に関する資料を受け取る。
・UFOは光子の空間転送により浮遊する光として視認する事象。
イーロン・マスクの発言も気になるところ。氏は天才的起業家といわれ、電気自動車事業のテスラ・モーターズ、宇宙事業のスペースX、太陽光エネルギー事業のソーラーシティなど、複数の世界的企業を立て続けに創設している人物。
誰だ 見た目なんか関係ないって言ったのは
子パンダ・シャンシャンを巡る世間のフィーバーぶり。
建前だけだったんだなと改めて思います。
バーミヤン法則 「見た目が一番」は明確である
アルバート・バーミヤンという人が実験をした。人が人に対する好意や嫌悪の条件を絞り込んだのだ。「バーミヤン法則」という。
判断の三要素は、言語情報(VERBAL)、聴覚情報(VOCAL)、視覚情報(VISUAL)である。結果はそれぞれ7% 38% 55%だった。7-38-55ルールという。
「見た目が一番」は明確である。が、大人ぶって「見た目だけじゃない」と諭す人が多いのはどうしてか? 私はこれは人を惑わす言だと思う。唯若い人に言いたいのは、「美」は老いると消滅するものだと。しかし、だからせめて若いときに、イケメンであって欲しい、と言われれば諾とするしかない。
ハゲ・デブ・チビが嫌われ、いや好かれず、いや遠ざけられ、どれでもいいが、三要素だと言われる。その内、努力で改善できるのがデブだそうだ。私を怒らないでいただきたい、ただバーミヤン先生の法則に乗って云ってるだけですから。
NHKスペシャル「激変する世界ビジネス “脱炭素革命”の衝撃」
クリーンエネルギー社会への転換は理想ではなく、巨大投資家たちが動き始めている
久々に衝撃を受ける番組を観ました。こんな衝撃を受けたのは30年前、NHKがインターネット社会の到来を伝えた番組以来です。
この番組の伝える衝撃のミソは、もはやクリーンエネルギー社会への転換は理想論的な社会運動ではない、ビジネス分野や巨大投資家たちが止まらない動きを始めているというもの。
石油王として覇者となったロックフェラーでさえその流れへの転換を宣言。中国も深刻な大気汚染によって環境大国への転換を表明しました。この番組が各界に与えた衝撃は大きいでしょう。
番組内容
パリ協定をきっかけに、二酸化炭素の排出量を実質ゼロにする“脱炭素”社会に向けて大きくかじを切った世界。アメリカの協定からの脱退表明にも関わらず、巨大企業は“脱炭素”を掲げ、マネーの流れも大きく変わりはじめている。この動きを決定づけたのは、世界最大の二酸化炭素排出国、中国が“環境大国”を目指し始めたこと。これまで環境先進国を標ぼうしてきた日本、そして日本企業は生き残ることができるか?その最前線を描く。
実家の紅葉
今年の記事ベスト6
今年のこのコーナーの記事ベスト6。
- 2017_01_24
トランプ VS エスタブリッシュメント……米国エスタブリッシュメントと学歴、英国貴族と学歴、ル・ロゼ - 2017_04_27
江戸しぐさ……江戸しぐさが歴史的事実でないこと。 - 2017_05_01
里山道楽……今年の春に開催した里山道楽。6日間の記録。 - 2017_07_12
イメージ化する世界とトランプ……今、世界はどこに向かっているのか。 - 2017_09_21
全体主義と日本人の二者択一資質 - 2017_11_17
明治維新は関ヶ原の戦いのリベンジマッチ……国家転覆の現地黒幕グラバー、坂本龍馬の虚像、江戸無血開城はパークスの演出、伊藤博文、司馬遼太郎に曲げられた歴史観。
写真再考
「偉大なカメラマンとされる東松照明さんの、晩年の写真には理解できないものが多いんです、私は」
友人にそう実直に伝えたことがあります。
最近、カメラマンさん方とご一緒に仕事をする機会が増えたこともあって、写真について考えることが多くなりました。私の娘が撮った写真(上)も含め、すばらしいなと思う写真を撮る人はたくさんいらっしゃいます。改めて魅せられているのは『ナショナル・ジオグラフィック』掲載の写真。圧倒的な物そのもの、細部、枠、より良い視点、そして時間。観ては自省しています。
写真家の川内倫子の作品も魅かれます。
年賀状暫時廃止宣言
もうそろそろ止めてもいいと思っていることは、お歳暮と年賀状。このSNS時代に「お元気ですか?」なんて無意味とだと思うが如何?
賛同です。年賀状は徐々に減らしていっております。毎年賀状だけで名を見る関係はいかがかと考えております。ここをご覧になっている方、私に年賀状は不要です。ここでつながりましょう。
年賀状、父の三回忌を済ました翌年から止めました。メイル、SNS でつながるべき方とはつながっているのが主な理由です。ただ、高齢者には出してます。その数は20位かな。家内は相変わらず300ほど出すようです。干渉はしません(^_^;)。
正月事始め
今日は正月事始めの日。正月を迎える準備を始める日。昔はこの日に門松やお雑煮を炊くための薪など、お正月に必要な木を山へ取りに行く習慣がありました。
ということで、年末恒例の鍋磨きを始めました。
人口減時代のインフラ老朽化
その一方増えていくインフラ
長崎の高速道路の日見夢大橋の架橋がもう一つ増設されつつあります。衆目の見る中で、子供たちの世代への負債がつくられていっていると、皆さんお感じにならないのでしょうか。
別にラッシュが起こっているわけでもないこのルートに掛けられる高額な架橋。
この国の人口減少は確実なのに
この国の人口減少は確実。税収も暫時目減りしていくでしょう。増設されるインフラはいずれ老朽化にどう対応する見通しでなされているのか。近視眼的な行政は、将来のこの国を不幸にします。すでにインフラ大量更新時代はやってきています。
今年のベストバイ
ユニクロのウルトラストレッチ スキニーフィット
超細身なのにラクに動ける超伸縮ジーンズです。黒を購入しました。
ユニクロは服の概念を機能性の下に再統合しようとしています。
冬は薄くて暖かいウルトラライトダウンや、ヒートテック。夏は涼しいエアリズム。パンツは伸縮性に富んだウルトラストレッチパンツ。ユニクロが提示する服の在り方に私は賛成。それ以前の服が前時代的なものに思えてきます。
そしてまた、このジーンズは、これを着て職場に出かけられるようになった、転職の象徴と言える一品。
誰も北朝崩壊を望んでいない
正義から戦争は起こる。大義名分で民は動きはじめる
正義から戦争は起こる。
歴史を学ぶのは、このことを学ぶためでもあります。「私たちは正義だ」。そう思うことによって戦争は起きてきました。特に近代以降そうです。大義名分がなければ民は動きません。
ヒトラー右腕ヘルマン・ゲーリングの言葉。
「国民は戦争を望まない。しかし決めるのは指導者で、国民を引きずり込むのは実に簡単だ。外国に攻撃されつつあると言えばよい。それでも戦争に反対する者を、愛国心がないと批判すればいい」
北朝鮮の核ミサイルは使えない
1. 核ミサイルは使えない兵器である。使った途端、北朝の体制は崩壊する事態に追い込まれる。2. 北朝の現体制崩壊を望んでいる周辺国はいない。
- 韓国……南北統一すると、かつての東西ドイツ統一時のように国力が低下する。東ドイツ難民が西ドイツに押し寄せ、低賃金労働者が国内に充満し、経済が崩壊する。韓国はIMF管理国となるほど国力が落ち、南北統一できる力は現在ない。
- 中国……外交交渉の切り札としての北朝を失いたくない。
- ロシア……中国、そして米国軍のいる韓国との緩衝地帯である北朝があってくれたがいい。
- 日本……生じる周辺国のパワーバランス混乱を避けたい。また北朝の現体制崩壊となると、まだカタがついていない戦後賠償の問題が立ち上がり、多額の補償額が予想される。
人に出会う日
カメラのトレーニングを兼ねてくにひろさんにアドバイスを受けつつ、街を散策。その距離全10キロ。
にしても次から次に人に出会う日でした。まずは出かけた心田庵。こちらで前職場のKさん一家と遭遇。
次に出かけた春徳寺。東海の墓を見学し、山門の巨大な楠を仰いでいるとライターの下妻みどりさん夫婦に遭遇。
中通りでしゃれた靴屋さんがあったので寄ると、そこはうどん屋とも也さんのマスターが新たに出した店との由。カフェ豆ちゃんに行って吉田さんと話しつつ一杯。
中通りのアナウンスがなって、アコーディオンプレイヤーのロコさんが近くで演奏をしていると知って出かけ拝聴。
その後、またくにひろさんに導かれて散策。夕刻にお別れして、買い物に入ると前職場のOさんに遭遇。さらに観光通りでGさん夫婦に遭遇。
帰路バスに乗ろうとすると、Sくんに遭遇。
晴天の室内
自然光だけで写真を撮る。光が拡散してくれるこの感覚。カメラを触ってから長いこと、この調整が分かりませんでした。今でもまだこのくらいなものなのですが(笑)。カメラの目の感覚の学習です。
光が限られた玄関。若い頃に描いたシルクスクリーンを掛けて撮影してみました。光って偉大です。圧倒的な存在ですね。
テオ・ヤンセンの小型レプリカをペイント
テオ・ヤンセンの作品ストランドビーストの小型レプリカをペイントしてみました。キットを組み立てた段階ではテロンテロンな感じですので、油彩でペイント。気が向いたらもう少し重ね塗りしてみようかと思います。
テオ・ヤンセン展が長崎で開催された際、一緒に写真に収まってくれるほど氏は気さくな方だった思い出があります。
ホワイトホース愛
私が大学時代、描いた壁画の店に並んでいたホワイトホース
ウイスキー「ホワイトホース」。この酒が千円前後で買える時代になりました。深い感慨に耽ります。
私が19才だったころ、実業家からオーダーを受け壁画を描かせていただきました。結構な大きさの壁画です。オーダーを受けるにあたり、フランス製の高級油絵具を制限なく揃えさせてもらったことを憶えています。
出来上がった壁画はその店の顔として大切にしていただき、その前にキープされたホワイトホースがずらりと並べられていました(写真)。当時、ホワイトホースは高根の花。店自体も若造が近づき難い雰囲気に包まれていました。
私にとってホワイトホースはそんな曰くを持ったウイスキー。そんなこんなで今宵も一杯、思い出と共に呑んでいます。
蕎麦屋で一杯
昼間から蕎麦屋で酒。アテはゴボウ天。
場所は「生そば 仲正」。長崎市岩川町。地元の人に愛されている店です。
私は浪人時代、晩御飯は「生そば 仲正」で食べていた
「生そば 仲正」の店名を見て、私は一瞬目頭が滲んで来た。
それは……私の人生を決めた一年が「仲正」と深い関わりがあったからだ。私は昭和42年に島原の高校を卒業した。担任教師は「君が合格する大学はひとつもない」と断言した。「医者の子は医者になる」が暗黙知のようにあったが、兄が医大に合格すると母はもううるさく勉強の成績に関して言わなくなった。それを良いことに私は受験勉強を放擲した。ラグビーと女にのめり込んだ。結果浪人。
長崎の予備校に入った。岩川町の狭いアパートを見つけて晩御飯の契約を近くにあった「仲正」に頼んでしてもらった。日曜日の昼に皿洗いをするという約束で、格安の月極料金で晩御飯を出してもらった。
しかし亦しても「女」にのめり込んだ。その女性の父は長崎市役所勤務だったので、「経済学部」を受験しますと心にもないことをその娘の父親に云って、付き合いを許して貰った。甘言をいって信頼を勝ち取るということだけは長けていた。こう言えば大人は喜ぶということを分かっていた。ある種の「極道精神」をすでに身に付けていた。
が夏休みに東京の私立K大に入っていた友人Mが「おい散人よ、こんな田舎はダメだ、東京だ、きれいなねえちゃんがわんさかおるぞ」と云った一言で気持ちが変わった。それから少しは勉強した。翌年無事東京の私立H大に合格した。
亦しても母を捨て彼女を棄て長崎を棄てた。同世代の「ペコロス」さんと似ているのだ。行った東京は学生運動で騒乱状態であった。投獄され、アル中になり、女と佐渡まで逃避行などなど「極道生活」に拍車がかかっていった。