小國雅香
長崎が誇る名ジャズピアニストにして作曲家。長崎市在住。ジャズピアノを辛島文雄氏、板橋文夫氏に師事。ジャズ理論を佐藤允彦に師事。数々のレコーディング、サポートメンバー、そして自己のグループで関東を中心にライブハウス及びイベント等での演奏活動を経て、2001年より故郷長崎に拠点を移し、現在は九州を中心に全国で活動中。演奏のみならず、数々のオリジナル曲は人気が高い。
「ハービー=ハンコックが私にとってはアイドル」 「板橋文夫氏に基礎を学び、その後、辛島文雄氏に学びました」 「私が音楽的に変わった時期は、小学校5年生、ジャズに出会った22歳、そして病気にかかった昨年」 「ジャズに出会ってうれしかったのは、無いものをかたちにできること」 「昨年、右手がまったく動かなくなる病気になりました。ドクターからは奇跡的な回復と驚かれました」 「自分の力だけでピアノを弾いているわけではないと」 「演奏をしていると1年に何回か奇跡的な神がかる瞬間があります」 「作曲はメロディが降りてくるのを捕まえたら早いんです」 「私はキャッチーなメロディを書きたいんです」
プロデュース:田屋敷酒風散人
同席:唐川真
挿入曲:小國雅香「春節祭」他
収録場所:カフェ豆ちゃん
収録日:2010.10.20
放送時間:14分02秒
山倉筑山
鏝絵師(こてえし)。福岡県田川市在住。鏝絵とは、白壁の家の戸袋や妻面に龍、鶴亀、恵比寿などが漆喰により立体的に描かれたもの。第1回全国漆喰鏝絵コンクール優秀賞を受賞。名人と称され、新作並びに西日本一帯で文化財的価値のある鏝絵の修復に腕を振るう。今回は、福沢諭吉旧居等多くの文化財修復で活躍し同じく名人と称される左官職人、古後紀昌氏とご同席しての会話。
「今日は花月の360年前の蔵をチェックしてきました」 「九州に鏝絵師は10人もいません」 「人間には大差ない。才能とは努力を継続できることです」 「安心院の役場の七福神や、浄化センターの龍と鳳凰が私の作品」 「鏝絵の起源は古墳から出た飛鳥美人図。盛り上げたのはおそらく伊豆の長八あたり」 「背景から、上部から描いていきます」 「花咲か団という全国のこだわりの職人28人がリストアップされていました。」 「技術は手取り足取り教えなさい。教えても教えても分からないのが技術」 「日本の職人の技術はピカ一」 「塗りの方向、瓦の葺き順は九州と関西は逆」
同席:古後紀昌、猪原信明
収録場所:猪原金物店
収録日:2010.8.27
放送時間:8分43秒
岸川信吾
ホステルオーナー。長崎市在住。経営する長崎インターナショナルホステルあかりは、長崎市の眼鏡橋が架かる中島川畔に佇むトラベラーズホステル。世界のホステルや格安ホテルの情報サイト「Hostel World」で「Best Hostel in Japan」を受賞し、アジアで3位にランクイン。宿泊客の大半を占める海外からのビジター等から高い評価を受けている。
「長崎にやってくる海外からのバックパッカーは、原爆の街ということでやってきています。真面目です」 「海外からの方が8から9割で、欧米の方が多いです」 「平和公園、出島、チャイナタウン、伊王島が人気ですね」 「外国客と一緒に街歩きする地元のボランティアの方が100名ぐらいいらっしゃいます」 「ご近所マップや、よく聞かれることをまとめた案内紙などを用意しています」 「海外客に文化の成熟度を感じますね、人生のゆとりを持っているというか」
収録場所:長崎インターナショナルホステルあかり
収録日:2010.8.25
放送時間:7分21秒
野島泉里
彫刻家。島原市在住。東京造形大学で佐藤忠良氏に学び、卒業後堀内健二氏に師事。カナダ・ケベック州Sant.Jean.Port.Joliでアーテイスト インレジデンスに参加。アメリカ・カリフォルニア州に在住後、2000年島原市に戻る。香港・パリ・バークレー・サンフランシスコ・メキシコなど世界各地のグループ展に参加。その作品は研ぎ澄まされた空間の中に深い精神性を包含する。島原市を中心に多くの公共彫刻を見ることができる。
「人間が決める妥協点ではなくて、向こう側から出てくるまで仕事をやめてはいけないと思っています」 「頭にあるイメージの数十倍すばらしくないと、作品という現実になりません」 「作品は普遍性を持つ人間が共有できるものであるべき。そこまで自分が降りていき石と対話するということ」 「僕はまだこの世に生まれて目が覚めていないような気がします」 「ローレンス・ハルプリンは『ランドスケープデザインとはその土地の潜在力を引き出すことだ』と言っています」 「形に見える合理性の縫い目を開けると不合理の闇の世界が広がっているのではないかと思っています」
収録場所:長崎県美術館
収録日:2010.8.18
放送時間:8分09秒
柏本龍太
画家。わが国絵画界の旗手。時津町在住。第2回雪梁舎フィレンツェ賞展フィレンツェ大賞、第56回二紀展二紀賞、第1回日本アートアカデミー大賞グランプリ、第38回昭和会展日動美術財団賞、スペイン美術賞展優秀賞、長崎県民表彰特別賞 など。フィレンツェなどに留学。空間と時間を自在に交差させるかのような作風は高い評価を受ける。日本美術家連盟会員 社団法人二紀会会員。その作品はこちら。
「時間を感じさせるもの、重層的空間を感じさせるもの、やりにくいものをやってみようと」 「ガツンとやるところは実は慎重に決めていきます。表面的なリアルではなくグッと感じるところを」 「好きな作家は、フランシス=ベーコンやホルスト=ヤンセン」 「描き出しが一番きついですね。描き出しはちょうど抽象画のような状態です。物が最初にありきでは並列になってしまいます」 「ガツンとやるのは7回裏」 「フィレンツェのウフィッツィ美術館にいくと職人気質のスピリットに感動します」 「もう長崎を離れなければならない時代じゃないと思います」
収録場所:長崎県美術館カフェ
収録日:2010.8.12
放送時間:11分43秒
重松壮一郎
ピアニスト・作曲家。佐世保市在住。即興演奏とオリジナル曲を主体とした独自のスタイルで、国内外で年間100回以上のライブ活動を行う「旅の音楽家」。人間だけでなく、すべての命に向けた音楽を創造すること、音を媒介に自然と交感すること、環境問題における音楽の役割などのテーマに取り組む。オリジナル曲や、その場にいる一人一人の想いを音にしているかのような即興演奏は、世代や国境を越え、多くの共感を呼んでいる。作品の購入はこちらから。
「自分がやりたいのは共生の音楽なんです。共にいて、聴く人がいて自分がいて真ん中にあるものを表現したい」 「20代はロックやってました。20代後半にピアノをもう一度はじめました」 「弾いているとき、常に客観的に観ている理性はありますが、そちらが強すぎるとうまくいきません」 「自分の中に甘えがあるといけませんね」 「間の方が音出している時より重要だったり」 「常に変わりたいという気持ちがあります」 「最近、自分の表現が抽象的になってきている気がします」
同席:吉田隆、吉村舞、クレメントヒームストラ
収録場所:カフェ豆ちゃん
収録日:2010.8.7
放送時間:10分35秒
得田諭志
長崎の新進気鋭のジャズピアニスト。大村市在住。 ピアノ奏法、音楽理論、楽曲アレンジを独学。 妹尾隆一郎、鈴木桃子、奥土居美可、高浪慶太郎など音楽シーンの
トップクラスのアーティストと共演。 得田諭志ジャズピアノトリオでスタンダードジャズを聴かせ、ZEAL OF SOLISTENとしてハウスやラテンボサノヴァなど踊れるクラブミュージックに、大人系ジャズをミックスさせたクラブジャズをプレイ。10年7月ZEAL OF SOLISTENのオリジナルフルアルバムをリリース。
「ピアノは18才から独学。ピアノが弾けないときにライブ日程が決まって4ヶ月でマスターしました」 「一番最初に聞いたジャズのアルバムはジャズ・ハーモニカ奏者トゥーツ・シールマンスのアルバム」 「一番好きなアルバムはトゥーツ・シールマンスとビル=エバンスのアフィニティ」 「自分が演奏するのは、ルイ=アムストロングのようなキャッチーなものが好きです」 「ZEAL OF SOLISTENはハウスジャズ」 「得田色に染めない演奏がしたいんです」 「決め事が多すぎると息苦しいんですが」 「ジャズはいつも歴史的に前のスタイルを引っ張るもの」
収録場所:Body II Soul
収録日:2010.7.29
放送時間:8分26秒