2017年2月
散人さん古希祝い
来賓あいさつ |
ご指名ですので僭越ながらご挨拶をさせていただきます。 長崎から参りました松尾と申します。 散人先生、本日は誠におめでとうございます。 皆さん、「熊本大地震の時の救援水」の話をご存じでしょうか。被災地が飲料水に困っていると聞いた先生は、さっそく電話を取って政府高官を動かし、島原フェリーに大量の島原湧水を積み、彼の地に向かわせたのでありました。島原市がわずか車一台分、散人先生はフェリー一隻分であります。これはニュースにもなりました。その早きこと、力の及ぶこと神業。驚天動地であります。 このように先生は、人の道という「大道」を踏み外すことは決してあられません。がしかし、夜の巷では、人としてのタガが外れます。まるで3.11のワールドトレードセンターのようにガタガタに崩壊されます。このギャップこそ、先生の魅力であります。 ドイツの高名な経済学者ゾンバルトはその著書『恋愛と贅沢と資本主義』の中で、男が女性に見栄張って金を使うことこそ、経済循環の根源であり、景気を良くするも悪くするもこれにかかっていると説いています。正解。私はこの目で見ております。 先生は、戦いを生き抜いてこられました。 まず、生き馬の目を抜くショービジネスの世界で、世界を股にかけ戦っていらっしゃいました。 次に、お兄様の依頼に応え、帰郷。その後は雲仙災害対策に奔走され、病院を大規模に拡張される戦いに挑まれました。 そして、しつこいようですが、女性との修羅場を生き抜いてこられました。これは華麗なるライフワーク。芸術とも呼べる域です。 その様は、弾丸飛び交う戦場で、一般人が匍匐前進するその横を、サーベルを天高く掲げ、雄叫びを上げて敵陣に猪突するかのごとくであります。 その侠気をもって、今後も闊達にあっていただくことを心から願っています。私たちは先生が巻き起こす旋風の後、埃の吹き去った先生の道跡を楚々として歩いて参ります。 天下の男前、田屋敷酒散人先生、今後ともますます男前で。 以上で挨拶といたします。 |
2017_02_21
長崎アートパーティ
サイトアップしました
長崎アートパーティ2017。ご参加いただいた皆様、ご来場の皆様、誠にありがとうございました。その様子を記したサイトをアップしました。
美術、音楽、落語、カフェ、バックヤードのようす。ごゆるりとご覧ください。
次のサイトにも早速ご紹介いただいていました。
・魅惑のワインと出会う100の方法
・Adam isn't here
長崎アートパーティ
場は整いました
ピアノ調律完了。
この場に素晴らしい作品群が掛けられ、皆様を迎え入れ、そして演奏が奏でられます。
芳醇な文化を楽しみましょう。
作者の皆様方の多くは、会場にいらっしゃることになるでしょう。
いよいよ2月18日(土曜)14時から。
わずか7時間のうたかたの夢のようなひととき。
めせませ、パーティ。
- 2月18日(土曜) 14:00-18:00
2月19日(日曜) 10:00-13:00
入場無料、どなたでも。
KTNギャラリー
長崎アートパーティ
演奏
2月18日(土曜)15:00-
ジャズピアノ ノンタイトル・自作曲
2月18日(土曜)15:30-
100%長崎弁ロック
2月18日(土曜)16:00-
スラップベース+ループマシン Berlin、 Wir sind Frei
2月18日(土曜)16:30-
クラリネット ズーターマイスター/カプリッチョ
2月18日(土曜)17:00-
ピアノ+チェロ(片田尚孝) ブラームス/チェロソナタ第1番第1楽章、 ピアソラメドレー
2月18日(土曜)17:30-
ピアノ ショパン/バラード第1番
2月19日(日曜)12:00-
落語「試し酒」
長崎アートパーティ
展示
インスタレーション
洋画 宙(そら)の話
洋画 兆
半立体作品
半立体作品 butterfly、 無題
日本画 煌めくシーサイド、 アンドロメダ、 微音
写真 島原十三夜、 他
写真 The Night Watch
デジタルフォト 月の語るもの2015、 月の語るもの2016
デザイン Books
漫画 天までのコンパス
漫画 初午祭の手引き
金属彫刻 夏舟(かしゅう)、 冬舟(とうしゅう)
石彫 見えざりしもの
書 好きなごとする
詩 島原十三夜
長崎アートパーティ
カフェグループの意気込み
しんのじさんのコメント
寒さもピークの今日この頃ですが、いよいよアートパーティーまであと一週間余りとなりました。不肖しんのじ、久々にこじらせた風邪もどうにか治し、先週末は特製・しんのじ風レモン風味腸詰めソーセージを60本以上拵えましたよ。
土曜日(初日)、ホストは機械屋兄さん。スペインから丸一本購入された生ハム(ハモンセラーノ)や、兄さんお得意の数々の燻製試作品がお披露目される事でしょう。
二日目(日曜日)はしんのじが仕切らせていただきます。ソーセージを塩パンに挟んだホットドッグをご提供します。時間が許せば、バルミューダのザ・トースターで美味しく温めながらお出し出来ればと楽しみにしております。
二日間を通じ、我らがアイドルあめこんこ嬢の手作りスイーツも参戦です。伊東さんは勿論、出来れば多以良ガネさんも是非お越し下さい。心よりお待ち申し上げます。
機械屋さんのコメント
しんのじさん、ということで久々のサブホスト、生ハムと燻製いろいろ、それにテールシチューを今仕込中ですので。乞うご期待を??
あめこんこさんのコメント
「消え物の料理は美味い」というジンクスができますように、シェフお二人のアシスタントを勤めさせていただきます。シェフの日々の研究、材料の調達ルートなど大変勉強させていただいております。うちのオーブンもフル回転中です。
長崎アートパーティ
遠来の客と男前たち
2月18-19日開催の長崎アートパーティには、敬愛してやまないクリエイターの皆様方がお出でいただきます。有難いことです。東京藝術大学の伊東春香さん
伊東春香さんは、今回わざわざ東京から作品を抱えご参加いただく作家さんです。彼女は現在、東京藝術大学 美術学部・美術研究科 美術専攻(日本画)の博士課程に在籍。その経歴がすごい。
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受賞歴: 東京芸術大学 学部卒業制作『うつつまぼろし』台東区買い上げ 台東区長賞、サロン・ド・プランタン賞、修士修了制作『アステリズム』東京藝大買い上げ(↑アップ作品)。平山郁夫奨学金賞他。
気さくな女性で、私が東京に行ったときにはryujiさんと3人で楽しく飲んだり↓。
サポートしていただく男前たち
彼女から今回の来崎に際して、「せっかくだから雲仙にいってみたいんですけれど」とご相談。
いつもお世話になっている雲仙焼さんにお電話を入れさせていただくと快諾。裕基さんがご対応いただけるとのこと。合掌。よろしくお願いしますね。
さらに男前登場。散人さんです。氏の「伊東さん歓迎プラン」はこちら。
- 黒塗りのレクサスで雲仙に出迎え島原へ。
- 食事。これは多比良ガネさんのセッティング。
- ホテル泊。
- 翌朝、レクサスで散人さん・舎弟ケンちゃんとともに長崎の長崎アートパーティの会場入り。
商いの語源
商人の語源を昨日書いた後に、そういえばなぜ商売のことを商い(あきない)というんだろうと疑問が湧きました。よく言われるように「飽きないように辛抱強くやるもんだから商い」であるはずはないでしょう。調べてみました。収穫物の商売が秋に行われたことから
「商いの語源は、農民の間で収穫物や織物などの交換をする商業が、秋に行われたことから「秋なふ(秋なう)」から同市「あきなふ」が生まれ、「あきない」になったとする説が定説となっている。」なるほど。
中国の歴史は長江にはじまる
殷(3,700年前)の地中に眠る逆ピラミッドの殷墟、秦の始皇帝陵(2,276年前)。上記両遺跡が発見されたのは、いずれも20世になってから。さらに古い幻の王朝である夏(3,900年前)の都ではないかと思われる遺跡も発見されています。商人の語源は殷の人ということ
殷王朝は別名を商といいます。滅亡後、ここの人々は物品売買をはじめました。商人という言葉はこうして生まれました。商人とは殷の人という語源を持ちます。中国文明は黄河文明ではなく、さらに古い長江文明に始まる
さて「中国文明すなわち黄河文明」という定説は20世紀末に覆っています。今でも従来のまま教科書では教えているようですが、違います。安田喜憲や梅原猛らは、稲作も土器も約1万4,000年前に長江流域で誕生し、5,000年前に中国最古の都城もまた長江中流域に築かれたと主張しています。約1万2,000年前と言われるメソポタミアの小麦農業発生より2,000年古いことになり、人類最古の農業は長江にはじまるという歴史の書き換えにつながることになります。太古の文明遺跡は大陸棚にある
さらに、しばしばこちらに書くことですが、1万4,000年前頃から、古代4大文明の頃までに海面は100メートル上昇したことが分かっています。つまり長江流域で稲作が誕生した頃、海面は100メートル低く、今でいう大陸棚が平野であったことが分かっています。ですから奥地の長江中流域でさえ稲作があったということは。太古の文明遺跡は大陸棚にあるのではないかと私は夢想しています。
『史記』
『史記』の音声CDを譲り受けました
司馬遷が著した『史記』。伝説上の五帝の一人黄帝から前漢の武帝までが記された名著として知られています。この音声CDを、多比良ガネさんから散人さんを経て譲り受けました。折々、車中で聴いています。
中国史のアウトラインは捉えていましても、詳細は赤子のようなもの。最初に聞いたときは、それが氏名なのか地名なのかさえ分からぬ始末。理解できませんでした。特に最初の数枚は難しい。それでもリピートで聴いていますと、徐々に分かってくるものです。まだまだ道のりは遠いのですが続けています。
中国人の論理学は説得術
同じく散人さんから譲り受けた
『数学嫌いな人のための数学』小室直樹著に、イスラエル人にはじまる論理学は純粋論理学。これに対して中国人の論理学は揣摩(しま)の術、すなわち君主の心を見抜き、思いのままに操作する術であるという指摘があります。なぜならイスラエル人のそれは、唯一絶対神が存在するか否かという問いの下に生まれたが、中国人のそれは説得術であったと。古代ギリシアならばソフィストと侮蔑されるところでしょう。中国人が徹底した現実主義であったことがうかがわれます。
- 散人さんのコメント
多比良ガネさんは年商100億円に近い会社の社長であり、且つ中国史の在野の権威でもあります。史記・三国志は書籍通読しており、昨年末私に「三国志」DVDを貸与された。一巻あたり70分、全35巻、計2450分、時間にして100時間を超える作品。現在三分一まで見ました。まだまだ後が長い。買うならうん十万円するでしょう、ありがたいことであります。土日が待ち遠しい散人であります。
マティス米国務長官は4日の会見で中国を評して「いまの中国は明王朝の柵封体制を復活させようとしているかのようだ。周辺をすべて自分の勢力圏にするつもりかもしれない。だが、現代では、そんなことは絶対に通用しない」と。
内容もさることながらこの長官、しんのじさんが云った蔵書7,000冊の大勉強家であることは間違いない。軍事の専門家があの膨大な中国史まで通暁しているとは大インテリであろう。日本の政治家が中国史で太刀打ちできるのか甚だ疑問である。
- 多比良ガネさんのコメント
史記は全史です。他の中国史は一つの王朝の事しか書かれていないので断代史。清朝のみまだ誰も史を書いていません。
アメリカ国務長官の深い見識
アクリル画
最近玄関の壁に掛けているのは、私が描いたアクリル画。やっと自分の作品をこだわりなく掛けることができるようになりました。これまでは描きなおしたい衝動にかられ落ち着かず、避けていたものです。
アクリル画はアクリル板にまずニードルで線描きし、黒い絵具を埋め込み、その後は通常の逆廻しのように表面に残したい絵具順に着色し、完成後に逆向きにして鑑賞するもの。分かりますでしょうか。技法は綿引明浩さんにご指導いただきました。
仮面の画家と呼ばれた20世紀前半の画家アンソールの作品の一部をリミックス。こうして描いた作品を、さらにA3版のアクリル額に納めて白い漆喰壁に下げ、斜め上からスポットライトをあてています。作品自体も含めた陰影を楽しむ面白さ。
『百年の孤独』
最後まで読めないに違いありません
このガルシア・マルケスの手による長編小説
は、記憶のないほど前から聞き及んでいました。実際に読んでいる方を確認したのは散人さんが最初。
先日、『考える人 2008年春号』を久しぶりに手にし再読。私には入浴中に読書する習慣があるので、ふらりと持って入れるように書籍が風呂周辺には置いてあるのです。
この号の特集は「海外の長編小説ベスト100」。有識者たちにアンケートを採った結果、No.1に選ばれた長編小説が『百年の孤独』でありました。No.2がプルーストの『失われた時を求めて』。この2位作品とダブルスコアの差をつけてのダントツのNo.1。
これは読むしかないな。そう思ってぷらりと読み始めています。ここに断言しておきますが、私は最後まで読めないに違いありません。世界の名作と言われる長編小説はろくに読み終えたことがないのです。
現在49ページまで読み進めましたが、予想をいい意味で裏切って、大人のユーモアと、濃縮されたイメージ乱舞と、土臭さが充満した作品です。それが439ページ分続いていく予想。すごい。
訳文がひどい
「となれば、この訳文はど~よ? 重すぎないか」と思い始めています。「淫風(いんぷう)と堕落の使者」とかは爆笑しましたが。
翻訳者 鼓直の翻訳があまりに重いので、ひょっとしたらネット上で悪評が立っていないかと思い検索すると、ありました。以下サイトからの転記です。
- ボルヘスやマルケス訳者の鼓直が最悪。
彼の下手な日本語のせいでラテンアメリカ文学は日本で一般に敷衍されなかった。あとがきの文章が下手なのに、訳なんてしないでくれ、と。 - 鼓直はたしかに。百年の孤独を訳と原書で読み比べしてみたらあまりにも意訳が多すぎる。ガルシアマルケスなんかは特に訳しづらいってのもあるけど。でも、今まで鼓の悪文をガルシアマルケスの文体、ひいてはマジックリアリズムと考えていた俺は何なの?って感じが……
立春
なにか、いいことがありそうです。
旧暦では、節分が大晦日、立春が正月。
豆腐をいただきました。白い豆腐は邪気を追い払うとされ、 立春に食べると健康な体と幸福を呼び込むとされていました。
イワシ
青魚が好きです。マグロよりもタイよりも、ずっと青魚の方が好き。そんなことを言ってられるのも、長崎では青魚が新鮮な状態で食べられるからでしょう。わが家の正月セレモニー
わが家には、元旦の朝にちょっとしたセレモニーがあります。各人の前に、ミカンと干し柿とイワシとカズノコを置き、新年のあいさつをし合うというもの。私の伝え聞いた記憶によれば、ミカンはいくつもの房に中が分かれているので子だくさん。干し柿は年とり柿とか言って、皺ができるまでの長寿。イワシは「悪事は言わし」、つまり悪いことは言わない。だったかな。そんな縁起を担いだもの。このあたりをご存知の方、ご教示願えれば幸いです。
で、今年の正月からこのイワシにはまっています。半干しイワシを焼いたもの。最高です。安くできています(笑)。
居酒屋 桜おう
昨夜はご厚情にあずかりました。合掌。
初めての店。長崎市内で魚を食べるならここですよとご案内いただきました。聞くところによりますと、魚市場の方々が推奨しているお店とのこと。なるほど。新鮮でおいしい魚を楽しめる穴場で、心和む方々と愉快な一時。
きれいな空気、安心な水、美味しい料理、温かい人情。長崎っていいなあ。
二か月もすれば桜が満開です。