2024年01月
奈良旅 6.姫路城
雪による交通混乱で精魂尽き果てて。
早朝の姫路城はそれはそれは美しかったのですが……。
奈良旅 5.ならまち
奈良市の中心市街地南東部に位置する、歴史的町並みを有する地域。
私たちは和菓子の名店 樫舎、郷土郷里 はり新、中川政七商店、柿の葉寿司のゐざさを訪ねました。
奈良旅 4.神社仏閣
3日目は奈良の神社仏閣。誰に急かされることなく奈良公園を散策する素晴らしさ。
ワシャワシャじゃなく、ゆったりとした呼吸の中で満喫する大人の修学旅行。
奈良旅 3.奈良ホテル
2日目の宿泊は奈良ホテル。アインシュタインやヘップバーンも泊まった珠玉のクラシックホテルです。
その実際と宿泊価格をご紹介。この価格帯なら旅行プランに入れてもいいんじゃないかな。
奈良旅 2.京都迎賓館
4日間の旅。2日目は京都迎賓館へ。日本美の結晶です。
その後、観光特急あおによし で京都から奈良へ向かいました↓。
奈良旅 1.船旅
4日間の旅に出かけてきました。まず1日目はフェリーによる船旅。
「高級ホテルのような船」「コスパ最強のフェリー」。Youtubeで今回乗船したフェリーを検索すると踊っているタイトルです。ほんとかいな。その実際はこちら↓。
梅
万葉の頃は花と言えば桜ではなくって、梅を指していたほど愛されたようで、元号「令和」も万葉集のつぎの一文から。
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初春の令月にして 気淑く風和ぎ 梅は鏡前の粉を
現代訳すると「時は初春の良い月で、空気は良く、風は和み、梅は鏡の前のおしろいのように白く花ひらき、蘭は飾り袋の香りのように匂っている」。
梅の開花時期は1月下旬〜4月下旬にかけて。そろそろですね。
時は消え去らない それは降り積もる
フォーレ『レクイエム』
世界で一番うつくしい曲です。
大学1年生の頃、私の雑然とした間借り部屋に、友人が一枚のレコードを持ってきて聴かせてくれました。心持っていかれました。なんていうんだろう、言葉を紡ぐことが空しくなるようなうつくしい曲。
音楽がなきゃ生きられない
昔、NHK番組に「ヤング・ミュージック・ショー」ってやつがあって、エマーソン・レイク&パーマーが、「音楽がなきゃ生きられない」って言ったのを憶えてます。ヨタ者のような恰好したメンバーがブラウン管の中で口にして、それが当時の私の心にビビビと。「そうだ、そうだとも」と。
このことは何度も書いたんだけど、当時、私は限られたクラシック曲と同時に、プログレッシブ・ロックにはまってました。フォーレやバルトークやワーグナーやストラビンスキーと、プログレッシブ・ロックは当時近い感じで聴いてた。同時代の人には分かってもらえる人、多いと思うんだけど。
気付くと
でも気付くと今、「音楽がなきゃ生きられない」とは遠い生き方をしてる。いつからだろうと振り返ると、多重録音にはまって、打ち込みにはまって、最後に打ち込み用のパソコンを廃棄した時からかな、たぶん。自分の頭の中で鳴っていた音楽を一応つくったから。
そういえば随分絵も描いちゃいない。
でも昔夢中になったことは
でも、そういうふうに若い頃に夢中になったことはすごく大事。人と話してると、つくづく若い頃に夢中になったことって、その人の核になってるって分かる。
音楽にしろ、絵にしろ、文筆にしろ、そして恋愛にしろ、みずみずしい原風景が心の中に降り積もってる人は、いつでもその堆積層に触れに戻っていけ、それほど寒々しくは老けこまないって思う。ホント。
針仕事
お気に入りのものは生かしきる。昨日はジャケットを手直ししていました。
宅飲み
ドビュッシーの『版画』
村上春樹がこんなこと書いてました。
- ドビュッシーに『版画』という曲がある。三つの部分に分かれていて、最初が「塔(パゴダ)」、二つ目が「雨の庭」、最後が「グラナダの夜」、それぞれの異国的な情景を、ピアノが印象派の絵のように音で細密に描写していく。美しい曲なので、機会があったら聴いてみてください
聴いてみるととてもいい。
私の場合、目覚める時間が基本的に早くって、今は早朝の4時過ぎなんです。真っ暗で、一人で、まだ意識がぼんやりしてる一時。この時間に聴くとほんとグッときます。
もう少したったら、コーヒーでも淹れにいこうかな。
選抜作家美術展とおもひでぽろぽろ
長崎県選抜作家美術展を観にいきました。長崎県内の最高峰美術展です。ご友人たちも出展なさってらっしゃいましたので、いくつかご紹介。大好きです。
恩師とおもひでぽろぽろ
会場いちばん奥のスペースにこの二つの作品が並んでました。おもひでぽろぽろ。上が私が中学校時代にお世話になった美術の城代成美先生、下が高校時代にお世話になった美術の松田綏一先生です。
中学校時代は美術部部員で、提案して学校の玄関壁面に巨大な壁画を描かせていただきました。大きかった。畳4枚ぐらいあったんじゃないかな。ジェリコーの『メデュース号の筏』の模写でした。絵具が垂れないように夏休みに広場にパネルを寝かせて脚立を渡しその上に寝転んで描いたなあ。模写は技法の勉強になるんで時々やってたな。↓この絵はクールベの『波』を模写したやつで、中学校2年生の時に描いたもの。
高校時代は帰宅部だったのですが、先生に声をかけていただいて描いて出展しなさいってことになった。たぶん、私がとっても暇を持て余しているように見えたんだろう(実際そうだったんだけど)。それで出した絵が県高校生美術展で一席頂きました。ご自分で筆を入れられるような先生じゃなかったので、今の私があります。
お二人ともその節はお世話になりました。お元気で作品制作を続けていらっしゃることを嬉しく思います。いいよね、感性磨き続けるって。
カレー
「おせちに飽きたらカレーもね」ってコピー、昔あったよね。 買物のついでに寄った店でカレー。
「本格インド料理 ミラン」のキーマカレー。「本格インド料理」ってなんだろなあ。ごちそうさまでした。
翌日食べたのは、私が家でつくったスパイスカレー。うん、スパイスが手をつないで踊ってます。おいしい。最近、わが家のカレーは私が担当ってことになってます。
世界の伝統料理ベスト100、日本の「カレー」が1位に
昨年、世界の伝統料理ベスト100で、日本のカレーが世界一になったってちょっとした騒ぎになりました。 「Taste Atlas」ってサイトの「世界の伝統料理ランキング2023」での話。
てことはですよ、伝統料理としての日本のカレーが認められたんですから、「本格インド料理」にこだわらなくてもいいんじゃない。
20年ぐらい前に中国からゲストがわが家にやって来た時に、カレーを夕食に出しました。日本の伝統料理としてね。その当時中国ではまだカレーってのが珍しかったんです。日本のカレーはおいしいんだよね。
長崎の正月料理
長崎歴史文化博物館の常設展示に、長崎の正月料理を再現してあるコーナーがあり、次のような解説が付いていました。
わが家の正月料理
私が最初に「お」と声を漏らしたのは、膳の前に置かれたダイダイ、干し柿、イワシ。これはわが家の正月風習と同じです。ダイダイは子孫の代々の繫栄を、干し柿は長寿を、イワシは悪事をイワシ(言わない)を表しています。
この三種だけでなく、上記解説とよく似た正月料理を、家人は努力し母から受け継いでくれました。ありがとう。
歴史を動かした名著たち
驚きました。こんな歴史を動かした名著が長崎歴史文化博物館に並んでました。
ハムラビ法典、ヒエログリフ辞典、チベット大蔵経、コーラン、史記、王羲之の蘭亭序、司馬光の資治通鑑、永楽大典、殿試策、東方見聞録、魏志倭人伝、万葉集、文選集注、称徳天皇勅命による陀羅尼、ケンペルの日本誌、重訂解体新書、シーボルトの日本植物誌、等々。
その展示会はこちらです。
知の大冒険-東洋文庫 名品の煌めき-
いやあ、久々にいい展示会を観覧させていただきました。
圧巻です。古今東西、歴代の知が絢織られ、館内に見えざる突風が吹いてるようで、胸いっぱいになりました。長崎の地では早々に拝観で来る書物ではありません。是非とも訪れられご覧になることをお勧めします。
こんな展示をゆったり観ることができるのは地方の贅沢の一つ。
科挙受験者の答案が凄い!
明日から大学入学共通テストが始まることもあって、展示されていた「殿試策」は心に残りました。 殿試は中国の国家公務員試験であった科挙試験の最終試験。その実際の主席合格者が書いた答案です↓。驚愕しました。
試験会場での一発手書きで、この美しさ! さすが合格倍率3,000倍をトップ合格した答案。長崎歴史文化博物館でその実物を観ると衝撃を受けますよ。
AIが描いた画像は不気味
「なんだろ、この得体のしれない不気味さ」。AIが描き出した画像に横たわる不気味さを、従来から私は感じてました。同じように感じてる人、多いんじゃないかな。
その原因は、AIが、西洋のアカデミズム絵画やたとえばハリーポッターのようなファンタジー画像を多く参照してるから、日本人には不気味に感じられるんじゃないかと推察していたんです。
でも、それは違うようです。こんな研究が発表されています。
研究によっても
アメリカのボーリング・グリーン州立大学での研究。
この研究はAIと人間、両者の描いた絵を私たちは見分けられるかということから始まったといいます。結果は……
- AIが描いた画像と、人間が描いた画像。両者を見分けることはできない。
- けれども、人間は人間が描いた画像を好む。
「これまでの研究では、人々は作品がAIによって作られたものだと知れば、作品に対して偏見を持ち、あまり好きではないと言うだろうことが分かっている」
「AIが描いたものかどうか知らせなければ、違いが分からない。でもそんな状態でも、人間の画像の方が好きだと言う。なぜかと聞かれても分からない。AIが描く画像には不気味の谷が存在するんじゃないか」
昨今、誰でもAIによる生成画像がつくれて、張ってる人がいますが、やめたがいいんじゃないかな。
おっかしいなあ、この頃の日本
近年、異様なことだらけです。でもこれらは関連し合っているでしょう、たぶん。
政府対応の遅さ
能登半島地震への政府の取組が遅い。東日本大震災の際は「枝野寝ろ」と国民から声が上がったほどの対応でしたが、今回は陣頭指揮とるべき首相が1月4日TV番組に生出演し笑顔を浮かべてました。
東日本大震災では発災の翌日に政府のトップダウンで10万人に増員されましたが、今回自衛隊は2日の約1,000人から7日の5,900人に増えたに留まります。
東日本大震災ではわずか6日で応急復旧し、世界を驚愕させた日本の高速道路でした。
続く海外バラマキ
この1月7日、大災害で海外から支援を受ける立場になっても、ウクライナに54億円の支援する日本政府。実際近年の海外への資金提供は増えています。
震災には40億円。これはあくまで当初というのは分かります。けれど残念ながら、そのことを伝える言葉を現首相はお持ちにならないようです。
安倍派一掃の動き
それと時期を同じくして進む安倍派一掃の動き。そもそも一連の動きにゴーサインを出してるのは、どんな勢力なのでしょうか? 現首相だけでそんな力を持ち得てるとは思えません。彼の後ろ盾となっているものとはなんでしょう。
また田中角栄の時と同じじゃないか? 日本の主権って大丈夫でしょうか?
松本人志スキャンダル
安倍派と同時に葬られようとしている松本人志。安倍から飲み会に誘われてた仲でしたからね。政治問題を一切ネタにしない彼の姿勢はその絡みかな?
18歳成人や裁判員裁判
昨日は成人の日でした。でも成人式とタイトルを掲げるのではなく、例えば「二十歳を祝う会」。みなさん、違和感を感じませんか?
成年年齢は18歳からと民法が改正され、2022年4月1日から施工されたからこんなことになっちまってるんですが、誰が言い出したんでしょう?
裁判員裁判制度っていうのもおかしい。
日本国憲法では第七十六条「すべて司法権は、最高裁判所及び法律の定めるところにより設置する下級裁判所に属する。 ② 特別裁判所は、これを設置することができない。」って定められてます。 この国で裁判は、最高裁判所及び下級裁判所(高等裁判所、地方裁判所、家庭裁判所、簡易裁判所)以外はしちゃいかんと書いてあるんです。裁判員裁判なんかもってのほか。違法性は学者も指摘してたことです。
わが国は近年おかしい
探せば、近年こんな風にわが国には方々にネジレが見られます。制度もそうですし、政府の対応もそう。じゃあ聞きますが、こんな事のそもそもの発信者はどこだと思いますか。私は日本という国が主権国家であってほしいと願っています。
能登半島地震
災害関連死
災害関連死。大きな地震のあとに生活環境の悪化やストレスが原因で亡くなることです。直接的地震によるよりも格段に被害者数が多いことが分かっています。死因の70%余りが肺炎などの呼吸器系疾患と、心不全などの循環器系疾患。
以下の記事は、災害関連死の防止を願いピックアックした当サイトの記事です。
道路復旧
未曾有の大災害時には、入札なんてな企業間競争は無意味だと思うのです。一時間でも早く作業に取り掛からねば、生死に関わる非常時。
脆弱なわが国の避難所
2009年4月、イタリアで地震によって約63,000人が家を失った。これに対し48時間以内に6人用のテント約3000張(18,000人分)が設置され、最終的には同テント約6000張(36,000人分)が行きわたった。
仮設住宅
東日本大震災の仮設住宅は800万円。厚生労働省は238万7,000円と見積もっていたが、寒冷地対策などもありこの金額になったという。
出典:JIJI.COM
国が震災前から寒冷地の仕様を定めれば費用を抑えられたとの指摘もある。仕様が定められているのであれば、下記メーカー等はぐっと建築費を抑え立派なものがつくれるのではないかな?
火事場のドロボウ
先日報道が災害時の泥棒に注意するよう呼びかけていました。
雲仙岳噴火災害時、報道は立入禁止区域の空家に無断で入り盗電という犯罪を犯していました。これを知った地元消防団は、やむなくに入ってパトロールを開始し火砕流に巻き込まれました。地元住民の命を奪ったのは報道です。
著名人の寄付をどうして批判する
素晴らしいこと。
災害に関して、芸能人達がお見舞いのツイートしたり、いち早く義援金を寄付したりすることに、いちいち「売名である」とか「いい格好しやがって」とか言いつのる輩が多数いるらしい。
ちなみに私もささやかですが下記の寄付をさせていただきました。こうして公表するのは、少しでも支援の輪が広がることを願ってのことです。
「能登半島地震、寝袋支援活動のお願い」
寒い避難所で少しでも暖かく休んでもらうため、まずは寝袋支援活動を行う事といたしました。 現地とも連携を取り合い、ニーズを確認しながら、必要なものを支援していきます。 支援活動の内容はこちらに掲載しましたので、ご協力いただく際には、必ずこちらをご覧いただきますよう、お願い申し上げます。
皆様のご協力、どうぞ宜しくお願い致します。
認定NPO法人ピーク・エイド
なお、リンク先のAmazonがバグっているようです。ギフトに設定されている住所を指定するとエラーになるので、掲載されたピークエイドの住所を別途登録されるとうまくいきます。
野島泉里展
野島泉里展~彫刻と歩みつづけるとき~
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野島泉里
本展チラシに次の文章を寄せさせていただきました。
フリーダイバー。彼らの中には身一つで海深く垂直潜水に挑む者たちがいる。水深が増すにつれ光は失われていく闇の世界。ところが一流のフリーダイバーはその闇の中で多幸感に包まれるという。
泉里さんの作品に接するとフリーダイバーを想起する。作品を包む沸騰する静寂s。作品のつややかな表層を被う静寂はその種のものだ。彼はその創作中、己の下に広がる闇を見つめ、吹き上がってくる生臭い潮流に抗いながら、世界と己の結び目を探しているのではないか。ちょうどダイバーが水圧によって意識が飛ぶ限界域で見る、極シンプルな答えに手を伸ばし続けるように。
彼の故郷は水の都と呼ばれる島原だ。水は太古からこの星を循環し、この地を循環し続けてきた。天からの滴りが、山を濡らして沸騰する静寂の中に沈め、地に染みこの地のすべての命を巡り、波打ち際で岩を転ばせ、大海へと翔び立つ。そんな流転の中で、あるとき彼は卵胞としてかたちを得てやがて母の海からすべり出し、乳房を吸い一人となった。 水の音は常に彼のそばにある。点在する彼の作品からは水音を聞き取ることができるはずだ。据えられた作品は地霊と共振し、土地の記憶を呼び覚ます。彼の作品は表層的自我を超え、留まることのない円環が結晶化したものなのだろう。作品によって街は豊かさを発光させている。
循環する水は腐敗しない。
泉里さんを流れ、彼の作品を流れ、街の地脈を流れ、そして世界を巡る水。彼は今日も己の深海にダイブし、漆黒の闇の中で世界の円環に触れ、その手触りを確認し、意識が飛ぶ限界域で見る極シンプルな答えに手を伸ばし続けているのだろう。
辰年
辰年です。世の平穏を。写真は旭亭の仏間から。
庭のクヌギがうつくしく紅葉してます。
初正月。