「君に,とても魅力的な男の話を伝えよう。彼の生き方を知れば,少しは気楽になれるだろう。人生に意味はない。行動だけがそれを作る。定義を先だって求めるのは人の悪い癖だ」
私が独身時代に出会った友人 俵山さん。「人間のカス」。そう呼ばれても笑い飛ばす彼のペンションで、紡がれていく物語。アウトドア、サギ師、そしてやがて迫りくる雲仙噴火災害。